第1話 ギャンブル依存症の母と、娘。_13
住宅相談に行った後日。
市役所の人の勧めで、市役所の女性相談窓口に行った。
平日に休みをもらって、
わたしは市役所に出向いた。
そこでも同じく、母のギャンブルの話と金銭感覚について話をした。
女性の相談員の人だったが、
彼女は先日の住宅相談員の人とは意見が違った。
「30年も続けている競馬を強制的にやめさせることは、
もっと大きなトラブルに発展してしまう可能性がある。
あなたが耐えて、家で暮らすべき」
そう言った。
たしかに、わたしが我慢して、
母にお金を払い続け、近寄らずに部屋に籠っていれば母は満足だろう。
しかし、10年20年経ったとき、
わたしが老人になったときに貯金はゼロ
下手すれば借金を背負ったまま
一人暮らしで仕事もないかもしれない。
それが分かっていて、
競馬にお金を捨て続ける母のために
毎月10万円以上のお金を
家に入れ続けなければならないのか。
それが、わたしが耐えて、やるべきことなのかと思うと
すこし絶望的な気持ちになった。
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