第4話:スイカと姫と三角関係
スイカからの声は続けた。
「私はあなたを生んだときに、あなたにこの世界の女王の資格を与えました。あなたは私の力を受け継いで、この世界を導く者です。しかし、あなたは私の存在を知らずに、メロン王国で生まれ、ドリアン王に誘拐されたのです。ドリアン王は私の敵であり、この世界を支配しようとする暴君です。あなたは彼の娘として扱われましたが、彼はあなたを利用しようとしていました。あなたは彼の圧政に耐えられずに、この森に逃げ出したのです。」
メロンナ姫は混乱した。
「私は……ドリアン王の娘ではないの? 女神様の娘で、王女なの? それって本当なの?」
スイカからの声が答える。
「本当です。私はあなたを愛しています。あなたは私の娘であり、この世界の女王となる者です」
しかし、メロンナ姫はスイカ太郎に目を向けた。
「で、でも……、わたくしは……」
そう、メロンナ姫はスイカ太郎に恋してしまったのだ。スイカ太郎はメロンナ姫を助けてくれた勇敢で正義感の強い人間だった。メロンナ姫はスイカ太郎に惹かれてしまった。一方、スイカ太郎はスイカの女神に愛されていた。スイカの女神はメロンナ姫の母だった。メロンナ姫は自分の母親である女神と対立してしまったのであった。
「わたくしは……、あなたが好きですわ……」
メロンナ姫はスイカ太郎に告白した。
スイカ太郎は驚いて言った。
「えっ? 好き? それってどういうこと?」
スイカからの声が解説する。
「彼女はあなたに恋しています。あなたは彼女を愛していますか?」
スイカ太郎は困った。
「えっと……」
スイカ太郎はメロンナ姫を見た。メロンナ姫は美しくて可憐で、涙を流していた。スイカ太郎はメロンナ姫に同情したが、愛情を感じることができなかった。
スイカ太郎はスイカを見た。スイカは俺の世界から連れてきてくれた果物で、俺が大好きだったものだった。スイカ太郎はスイカに感謝したが、愛情を感じることができなかった。
スイカ太郎はどちらも愛せなかった。
「ごめんなさい……、俺は……」
スイカ太郎は断ろうとした。
そのとき、森からさらに兵士たちが現れたのだ。
「あそこだ! メロンナ姫とその仲間だ! 殺せ!」
兵士たちは弓や剣を構えて、メロンナ姫とスイカ太郎に襲いかかった。
「やばい! ここは危ない!」
スイカ太郎は叫ぶ。
「とりあえず、安全なところに行こう!」
スイカ太郎はメロンナ姫の手を引いて、森の中を走り出した。スイカから声が聞こえた。
「待って!私も一緒に行きたい!」
スイカ太郎はスイカを持って、メロンナ姫と一緒に逃げた。兵士たちは追いかけてきた。
「なんとか逃げ切ったか……」
スイカ太郎はそうつぶやいたが、ふと、周囲を見渡す。そこは、日光も通らぬ深い森のなかだった。
「あれ? ここは、どこだ!?」
そう、三人は森の中で迷ってしまったのだ!
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