第29話 お姉様の忠告

アンドレア「いやぁ、サヤ様お綺麗ですね!レド様の側近として誇らしいですよ!」




レド「どこをどう繋げたらお前の誇りになるんだ…綺麗なのは確かだがな。世界一美しい…」




サヤ「レドだって…来ているご令嬢たち皆に見つめられてるよ?あんないい殿方、他にいないって…ふふ…」




公衆の面前ですごいイチャイチャしている二人。




これにはアンドレアもため息をつく。




それからこんなことを言った…




アンドレア「そんなに互いのことを愛してるなら側室はいりませんよねぇ…宰相がうるさいんすよ…次世代の王たる器は多くいるべきだとか…」




レド「宰相…アヌか…俺にはもう心から愛する人がいるんだが…あいつは頭が固いからな。難しい…」




頭を悩ませるレドをサヤが解す。




サヤ「今は私たちの結婚式だよ?楽しまないと皆に失礼!ナラのところに行ってくるからね…」




背伸びをしてレドにキスをし、サヤは笑顔で去っていった…




レド「……っ!やられた…」




顔を真っ赤にして、恥ずかしそうに言う姿を見てアンドレアは爆笑。




アンドレア「はは!サヤ様には勝てませんねぇ…いい奥さんで、俺まで安心しました!俺も相手探さないと、親がうるさいんだよな~…」




自分の髪を触りながら、面倒くさそうに言った。




レド「天性の女たらしに言えたセリフじゃないだろ?」




アンドレア「本当に愛し合える相手っていないもんですよ?二人が羨ましいです。」






サヤ「ナラ!食事はどう?口に合うかな…」




ナラ「ほへもおいひいれふ!(とても美味しいです)」




サヤ「ならよかった!ナラってば食事になるとすぐ目の色変えるんだから。」




口に詰めこんだ食事を飲み込み、サヤに返事をする。




ナラ「だって美味しいんですもの!こんないいお食事にはなかなか巡り会えません!」




サヤ「ふふ…それでこそナラね。ずっとそのままでいてね…」




すると、誰かがサヤに抱きつく。




ヴィクトリア「サヤ、なんて素敵なドレスなの!前王妃様が選んでくださったの?よく似合ってるわ!」




重さに体を持っていかれそうになるも、なんとか凌ぐ。




サヤ「お、お姉様…重いです!」




ヴィクトリア「あらやだ、失礼しましたわ。」




あわててサヤから手を離す。




ヴィクトリア「あまりにも綺麗なんですもの!ここだけの話…いらっしゃってる令息の方々、皆釘付けですわよ?」




サヤ「それはドレスが綺麗だからで…」




お姉様がサヤの口を塞ぐ。




ヴィクトリア「お黙り。皆サヤに夢中なの、これは絶対!いいわね?」




無言で頷くしかない。




ヴィクトリア「よろしい。それで…私が来た理由についてなんですが…ゴニョゴニョ…」




サヤ「!?本当ですの…?」




お姉様は頷く。




サヤ「急いでレドに伝えにいきます!お姉様、ありがとうございました!」




ヴィクトリア「ええ、気をつけて…」




急ぎ足でレドの元へ向かう。




サヤ「レド!お姉様から伝言ですの…」




耳元で何かを囁く。




レド「本当か!?なんでこんな時に…!」




血相を変えて言うレド。




一体何が起こっているのだろうか…?

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