第20話 戻ってきたシューカ

 私は一応、マリーの元へ本を持っていっていいかどうかを確認しに、マリーの元へと戻る。


「マリーさん、ケールが教科書持っていっても良いかどうかって…」

「いいわよ、汚さないように気を付けてくれたら。あ、でも汚れても魔法で取っちゃえばいっか」

「分かりました、伝えて来ます」


 でもって、その事をケールに伝えると、嬉しそうに頷いたのだった。


「マリーさん、ケール連れて来ました」

「お腹空いた…」

「真夜了解、ケール勉強しててえらいね」

「えへへ…」


マリーに褒められ、嬉しそうに笑うケール。すると扉がノックする音が響いたのでユナが扉を開けた。


「どうも~お疲れ様ですー」

「シューカさん!」


 シューカが食堂に戻ってきた。シューカを出迎えると、なにやら気になる事があるのか、私に問いかけてくる。


「今日はこちらには泊まらずにレンジャーの基地で寝泊まりする予定なんですが、ケールはそれでも大丈夫そうですかね?」


 とシューカが心配そうに尋ねて来た。私はマリーとケールにその事を伝えると、ケールは大丈夫だと言ってくれた。


「魔女の人達いるし、だいじょぶ」

「そうですか…じゃあマリーさん達お願いします」

「ええ!シューカさんも気を付けてね」

「一応晩御飯だけ食べてから帰りますね」


 そう言ったシューカはリュックから、緑色のスカーフでくるまれた弁当箱を取り出した。どうやら自前で用意したものらしい。


「と言っても、ごはんと漬物くらいしかないんですが」

「あっじゃあ、から揚げたべてく?何ならみそ汁や卵焼きとかも用意できるけど?」

「マリーさんいいんですか?!」


 シューカがきらきらと目を輝かせている。


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