　あれから体感で割とすぐに朝が来た。時計を見ると朝7時。いつの間にか太陽が昇っていて小鳥のさえずる声が聞こえてくる。

　1階の部屋に降りると既にマリーがいた。しかもユナまでいる。

「2人ともおはようございます」

　と、朝の挨拶を返すと、2人ともすぐさま返してくれた。

「真夜おはよう」

「真夜おっはー」

「今から仕込みですか？」

「ええ、そうね。朝食も作ってるとこ」

「マリーさん、何か手伝える事ありますか？」

「じゃあ、そろそろケールとシューカ起こしてもらおうかな」

　と言う訳で私は階段を上ってケールとシューカがいる部屋に向かった。2人がいる部屋をノックしてドアを開くと、既に起床して着替えていた。

「おはようございます。1階へどうぞ」

「おはようございます。では行きます」

「おはよう…」

　ケールの体調が昨日と比べると、ぐっと良くなっているのがぱっと見ただけで分かった。顔色も良いし、声も昨日より綺麗になっている。

「ねえ、ケール、体調はどう？」

「真夜だっけ？うん、だいぶ楽になった…」

「そっか、良かった」

　3人で1階に降りると丁度マリーが朝食の支度をしていた。卵とベーコンがじゅうじゅうと焼ける美味しい匂いが厨房から伝わって来る。

「皆さんおはようございます」

「シューカさんおはようございます！」

「朝食今作ってます～」

　朝食が出来上がった。ご飯にみそ汁。そして目玉焼きとベーコンだ。

「いただきます！」

　全員、一斉に手を合わせて食事を進める。私は先にみそ汁をすすった。豆腐とネギの食感とだしの風味が合わさってとても美味しい。

　というか朝ごはんでみそ汁を飲むのはいつぶりだろう。そういえば入院していた時の朝食は大体洋食ばかりだったな。パンにサラダとたまに果物…だったような気がする。

（こういう朝ご飯食べたかったんだよな）

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい