囚われの神は女神を求めた

　幼い頃に教会に拾われたヴァレリアは神に仕える身でありながら、神という存在を全く信じていなかった。
　しかしある日、立ち入りを禁止されていた湖へ足を踏み入れると、そこに今しがたまで存在を否定していた神、マロシュが姿を表した。

「ヴァレリア、僕の妻になってくれ」

　マロシュはヴァレリアが熱心な自分の信者だと勘違いし求婚するが、断られてしまう。
　しかしヴァレリアもマロシュが自分の好みだったこともあり、マロシュのことが気になっていく。
　しかし、マロシュには湖から動けないという使命が課せられていた。
　結婚してもそれでは2人で生活することが出来ないと悟ったヴァレリアはマロシュを湖から開放できたら結婚すると約束した。
　マロシュを湖から解き放ち、湖に封印された女神を成仏させるため、ヴァレリアは…続きを読む