第55話 研究所での出来事

 少しずつ交通機関は回復してきてるが、完全ではない。難しいんだろうな。


太陽フレア、ポールシフト、俺には解らんが。


とにかく車頼りだから、相変わらずの大渋滞。


何だよ、後方からバッシング。誰だ?


【はると、どこ行くっすか?】


【レイジ!!お前この時間って遅刻だろ!】


【混んでて、これでも急いでるっす】


 レイジの性格、羨ましく思えるようになってきた。合ってるよ。この時代に。



……………………休憩………………………



車を止めて、研究所に行く途中で休憩。


【はると、ハンパないっすね!この混雑】


【ホントだよ、復旧し始めてるんだろ?交通機関】


【研究所と国の機関で調整してるらしいっすけど、なんか運行の時刻通りに行かなくて、僅かに遅れてもその他に影響するらしいっす。ほら、乗り継ぎの問題もあるみたいっす】


【ほんとキチッキチッとしてる国だよな。少しは融通きかせてもいいと思うけどな。出勤時間等をフリーするとかね】


【そのキチッキチッが売りじゃないっすか?】


 お前が言うな!!さきさんに怒られるぞ〜慣れてるのか。そんなに怒れないか…パワハラとかなっても面倒だろうしな。こうなると遅れは仕方ないね。


【はると、なんで研究所に行くっすか?まさか、みささんに会いたくなったとか?駄目っすよ!!元サヤは】


【あるわけ無いだろ!そんな可哀想な…それに、もう彼氏とかはいるんじゃないか?】


【みささんも、りなさんも、かなりのレベルっすからね。りなさん、彼氏いるって聞いてますっす】


【りなの彼氏はお前だろ?】


【微妙なというよりも、自然消滅っす…】


何だよ、早いな。


【りなのこと気に入ってたよな?レイジの浮気とか、それともレイジが他に目移りしたとか】


【それどっちも俺が原因じゃないっすか!!幼馴染だからってかばい過ぎっす】


【レイジの原因でないなら、何で?】


【聞いてくださいよ~、さきさんの弟っす。さきさん、ブラコンじゃないっすか。それで、さきさんとりなさん不協和音で、間に入ってる、みささん大変っすよ】


 そうなのか…面倒だな。りな、辞めちゃうじゃないか?みさの仲裁に期待か。


【俺、研究所行くの、他の日にしようかな?】


【ここまで来て、それは勘弁っす。俺、ひさびさにはると来るってメール📩しちゃいましたよ。みささんとか凄く喜んでるっすよ】


【それは気まずいだろ。余計なことを…】


【みささん、可哀想っす。はるとのこと優しさから諦めようとして、辛そうっす。この前も飲みに誘ったらいろいろ話を聞かされて、それで…】


【ちょっと待て!!みさを?レイジが誘った?】


【そうっすよ】


お前、手が早いな~。同じ職場だぞ。


【とにかく、みさに手を出すなよ】


【何でっすか?みささんけっこう俺のタイプ…】


【簡単に浮気とかするだろ!レイジ】


【しないっすよ。りなさんは俺のほうが、ふられた感じっすよ。さきさんの弟に取られたっす】


人の恋路に余計なこと言えないか…


【解った。頼むよ、みさのこと】


【了解っす!!】


軽いけど、悪いやつでは無いから。


【はると、そろそろ行くっす】


【そうしよう】



……………………研究所……………………



懐かしいね。ここ。でも最近も来たか。


 ここからタイムトラベル始まったよな。思い出すだけでも怖っ!タイムトラベルって全然トラベルじゃないんだよ。


レイジ、謝るのかな?ずいぶん遅刻したぞ。


【おはようございますっす!】


何元気に挨拶してるんだよ。ほら、さきさん😡


【レイジ、遅刻何回目だ!!】


さきさん、久しぶり!!相変わらずだな。


【あれ、はると?…はるとじゃん!!元気〜】


ギューーーーーー😵‍💫


…だから、苦しいって…いつもこれだ…


 でも、さきさん、相変わらず、素敵だね。苦しくなければ嬉しいかも。てへっ😜


【さきさん、ちょっと手を、苦しいって…】


【あっ、ごめん、はると。今日は何?私に会いに来たの?】


【違います。所長に用事があって】


【すぐ否定…なんか…辛いな…それ】


【ごめん。さきさん。相変わらずの美脚…美人ですね】


【そう?はるとも日焼けしてカッコよくなったね】


【ありがとうございます。ところで、所長は?】


【今出てる。すぐに戻ると思うよ。はると…さっき美脚って言わなかった?】


聞かれてたか…反応遅っ!


【すみません、その格好だと目に入りますよ】


【そう?解っててしてるけどね😜】


自信あるんだろうな。









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