第53話 レイジの力

【何でいきなりっすか!聞いてないっす!】


 ごめん、レイジ。連絡遅れて、というよりもしてなかったね。後回しにしていたよ。


【頼むよ、みんなの希望でレイジの休みの日にさ】


【これじゃ、俺、休み無いっすよ】


【もちろん、フルタイムじゃなくていいから】


【もう〜はるとと絡むとろくなことにないっす。るいさんもことも解りますけど。どの道無理じゃないっすか?】


【もちろん今後も考えて、新しい、バイト入れたから。素敵な女性だよ】


【手伝いましょう!お任せっす!マネージャー】


単純だな、こいつ…



……………………喫茶店……………………



【レイジ、ありがとうね〜】


【ユキさん、今日も素敵っすね。ホールはお任せを。ところでバイトの人は?】


【はじめまして、あいりです。よろしくお願いします】


【あいりさん、素敵なお名前っすね。気楽に何でも聞いてくれっす!マジ素敵っすね】


【ありがとうございます。心強いです】


 レイジ…ここで働くの始めてだろ?何仕切ってるんだ?


 とりあえずアクティビティは、午後に数回予約入ってるだけだから、出来るだけここにいて、混雑時間帯を見極めるか…


 今日はみさき、いないからな〜。あいりさんに負担かけてしまうな。ユキさん、あいりさんでこなせる量で凌ぐしかない。


🫧おはよう、はると。久しぶりに俺から話しかけるよ。喫茶店大丈夫?こっちは今日も暑いよ🫧


涼さんか…そっちの世界観全然伝わらないだよ。


【みんなで凌いでいます。二人が戻ってきてもこの場所があるように。よく暑いっていうけど、そんなに暑いんですか?未来ですよね?】


🫧うん…未来なんだろうね~地形が変わりすぎてよく解らないんだよ。ちなみに今35℃くらい。日中は50℃超えるかも…それとこうしてる会話だけどね…あっ、るい、起きた…おはよう🫧


【何、何!!、大事なとこだから、ちゃんと教えてください。こうしてる会話って?これが最大の謎なんですよ。とにかく正確に解ってることを!!】


🫧るい、ちょっと待ってて。何度も言ってけどさ、そんな格好でウロウロしない!!あっ、はると、ごめん。何だっけ?話って🫧


【だ〜、もう〜、るいさんと、離れてくださいよ。会話できる理由!!単直に教えてください!!】


🫧会話ね、ごめん、ごめん。そのはるとに渡したものと、はるとの能力が重なって話せるんだ。だから他の人では無理だね🫧


俺の能力?あの直接語りかけてくる声のことかな?


確かに俺しか聞こえないみたいだけど。


【俺の能力は解らないけど、場所やその他の条件を除いて、とにかくこれが会話できる理由として理解していいってことですね】


🫧そう。これ言ってなかったっけ?🫧


【言われて無いですよ!!涼さん、言葉濁すから。わざと面倒に言ってるでしょ!!】


🫧暑くてさ〜ぼーっとしてしまうんだよ…🫧


【熱くなくてもね。涼さんの場合。とりあえず未来はあるんですね】


🫧ああ、あるんだけど、そうとう先の未来なのかな?ここは。把握しきれないんだよ。みんな親切だから助け合って生活してるって感じだね🫧


想像つかないな。


【涼さんの体は?大丈夫なんですか?質量のこととこよく解らないこと言ってましたね】


🫧こっち来てからいいね。質量…失礼…質量と失礼シツリョウとシツレイ…無理があるか🫧


 なんだ、もう、どうでもいいや…本当にてきとうなんだよな。この人。未来に行ってからさらに。


🫧るいに代わって話すことある?🫧


【無いです。こらから忙しくなるので、また今度に。じゃ】


🫧研究所にもこのこの話しておいて。じゃ🫧


 今回解ったことは、俺の能力と、この、渡されたクリスタルだね。


ふーん、そんなことで話せてるんだ。なるほどね〜


【はると、何、サボってるんスカ?手伝ってくださいよ。もうすぐランチのオープンっす】


【ああ、ごめん…ランチは…えっ!!ビュッフェ?なにこれ?あいりさんとユキさん?凄いぞ!!】


 ユキさんでは無いんだろうな?ということは……あいりさんか。凄いな。


【あいりさん、凄すぎますよ。ありがとう】


【はるとさん、こちらこそ雇っていただいてありがとうございます。ビュッフェにしておけば、夜の仕込みが出来るので。どうしても夜は子供のことで、すみません。でも昼間は周5で入れますので…】


【じゅうぶんです。ありがとうございます。すごい人材見つけたね〜ユキさん!!】


【そうでしょ!!私は見る目あるんだから!!】 


🫧私が戻るまでお願いね〜えーと、誰だっけ?🫧


そう言えば、レイジ何処行ったたんだ?


あー、テラスでサボってるな。


【レイジ、今度はお前がサボってんのかよ】


【はるとさん…俺…ショックっす…】


【何だよ、何があったんだよ?さっきのパワーどうしたんだ?】


🫧レイジ〜私と会えないから落ち込んでんの?🫧


【はるの…聞いてないっすよ…人妻なんて】


【あいりさんか、独身なんて言ってないだろ?】


【あの魅力…マジになりかけてたっす】


🫧レイジ私の時もねそんなこと言ってきたね🫧


【ユキさん〜あいりさん少しフリーになれそう?】


【いいよ、ほとんど準備完了!】


【あいりさん、ちょっと来て】


【はい。はるとさん、何でしょう?】


【レイジのこと、励ましてあげて。何か落ち込んでるみたいだから】


【はい…私で良ければ…レイジさん、大丈夫ですか?何か私に出来ることありませんか?】


【あいりさん、素敵すぎて。そりゃ、結婚してますよね。当たり前っすね】


【そんな…レイジさんみたいなイケメンの男性に言われるの照れますね。でも嬉しいです。料理頑張ります!そうだ。試しに作ったの食べてくれますか?】


【はい、ちょうど腹ペコだったっす】


【今持ってきますね。レイジさん素敵だからこの喫茶店きっとレイジさん目当てのお客さん来ますね】


【いやー、そんな、あいりさんに言われるとチョー嬉しいっす!!】


立ち直ったな。レイジ、ほんと単純…


🫧こら〜〜〜〜〜るいちゃんのこと無視するな!!🫧


るいさん、何か言ってたの?

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