厨二病な兄にとりあえず乗ってあげた。

第4話

「弟よ、」

「・・・何？」

「お前はこの歳になってもまだ必殺技がないのか？」

「・・・お兄ちゃんは待ってるの？」

「あぁ、当然だろう」

顔晒しながら、言う。

「じゃあ、やってみて」

「ダメだ！！俺がしたら暴走してしまう！！」

うん、予想できた返事。

つか、包帯巻いて、中2キャラのお決まりのような格好してるけど、一体なんのアニメや漫画やゲームに影響されたら、包帯を巻こうと思うのだろうか？

実際、包帯を巻いてるのが封印とかなら他人に迷惑をかけない優しいキャラだろうし、こんな意味の分からないマウントを取る兄貴とは絶対違う。

「はぁ、お兄ちゃん、今必殺技を思い出したからやって良い？」

「えっ・・・」

なんで引いた顔をするんだよ。俺が厨二みたいなこと言うからか？お前が言うな！！

いや自分にはそのネタが無くて嫉妬でもしたのか？

「でね、お兄ちゃんこの、必殺技は相手の腕を掴まないと行けないんだよ。」

「そ、そうなのか？」

「うん、だから腕貸して」

そして、お兄ちゃんの包帯をしている腕をとって

「秘技！！厨二ブレイカー！！」

俺はお兄ちゃんの、包帯を取り。封印を解いた。

ーーー

そして、お兄ちゃんは余りのショックから奥底の羞恥心が蘇り、厨二を卒業したのだった。

完