第21話 興味津々なお年頃

 紗香ちゃんがクラスメートの女子から〇ックスについて聴いたらしい。あの子のことだから、話を聴いただけで納得するとは思えないが…。


俺の予想は正しく、部屋のベッドで光とイチャイチャしてる時に続報を聴いた。


「紗香ちゃん、やっぱり最後までしっかり聴いてるみたい」


「そうなのか?」


「うん。『〇ックスする前の〇戯は大事』って独り言を言ってたらしいよ」


ちゃんと正しいことを伝えたみたいだな、紗香ちゃんのクラスメートの女子。


「それから部屋とかお風呂で、を1人でいじってるみたい。けどイマイチよくわからないって…」


自分でやると、気持ち良さに限界があるからな。単純にいじり方や場所の問題かもしれないが…。


「だから静ちゃんに『手本見せて!』と『代わりにいじって!』をお願いしたって」


「紗香ちゃんらしいな。それで、静ちゃんはどう答えたんだ?」


「『絶対無理!』の一点張り。静ちゃんが全然折れないから紗香ちゃんが諦めて『今度お姉ちゃんの友達に頼むもん!』って拗ねたらしいよ」


お姉ちゃんの友達? 俺か光を指すはずだが、どっちのことだ? 両方だったりする?


「お兄ちゃん。もし紗香ちゃんが頼んできたらどうするの?」


「そうだな…。とりあえず、俺は絶対受けない!」


「どうして?」


「光以外の女子に手を出したら浮気になるからだよ」

これだけは何が何でも曲げない!


「お兄ちゃん♡ 私嬉しい♡」

光は俺を強く抱きしめる。


「光に頼んできた場合は受けて欲しい。俺のワガママで悪いが…」


「お兄ちゃんのお願いなら喜んで受けるよ♡」


彼女の声・体・甘え方、全てが俺の興奮を誘う。そろそろ限界だ。


「光! るからな!」


「お兄ちゃん♡ 私はいつでも良いよ♡」


俺達のイチャイチャは激しさを増す…。



 「私が受けた後のことを教えて」

互いの欲望を解き放ち、冷静になってから光が訊いてきた。


「紗香ちゃんにを知ってもらうには、裸になってもらわないとな。あのプライベートルームを使おう」


銭湯『千夏と千春』のことだ。比較的近場にあるから助かるぞ。


「お兄ちゃんはどうするの?」


「その時は行かないつもりだ。いくら紗香ちゃんでも、男の前で裸になったりしないだろ」


「そうだね…」


「でも一部始終を知りたいから、光には防水の小型盗聴器を持って浴室に入ってもらうが良いか?」


録画は無理でも、音を拾うのは容易なはず。適当なところに置くだけで良いからな。


「オッケ~♪」


光は本当に良い妹だ。だったらこれも言っておこう。


「もし静ちゃんが興味ありそうな感じだったら、ぜひ引き込んで欲しい。紗香ちゃんのことだから、満足できたら誘うと思う」


“お姉ちゃんもやってもらいなよ”みたいな感じでな。


「わかった。私頑張るね!」


今度2人の部屋にお邪魔する前に、盗聴器を買っておかないと。俺の予算に合ったのがあれば良いんだが…。


来るべき百合のために、早めに準備を始めよう!

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