第10話  みんなで楽しいクリスマスパーティー

クリスマス当日———


私はいつもの寝床でゆっくり寝ていた。時刻は午前十時過ぎ、そろそろ起きなくては。

学校が休みとはいえ、寝すぎたような気もするが、まぁ、休みの日はお昼まで寝ているから変わらないと思うけど。

パジャマのままで部屋から出て下に降りてリビングに入った。


リビングではアオイが手作りケーキを作っている最中。ケーキ屋で買えばいいっと言ったけど、今年のクリスマスは理沙さんや友達が来るからと一から作ることになって時間がかかる。

私は出来上がっている朝食を食べていた。

「そこまで気合い入れなくって良くないか。」

「好きでやっているからいいじゃんか。失敗したときには大量に食べさせるから。」

アオイはニヤリと笑った。

鬼畜かよ。

「作り終わるのは夕方くらいかかる予定でフライドチキンとピザは買っていくから七時くらいには準備は終わる。」

「その間は私の部屋か外で遊んでくれってことだろう。」

アオイはそうだな。と納得させて引き続きケーキを作り始めた。


支度が終わり、リビングに向かって

「じゃ、私は理沙さんを迎えに行ってくるから。」

分かった。とアオイが作りながら言ったのだ。

私は今、駅前のほうに向かっている。

今日は理沙さんが先に来ているはずだ。アオイの友達は家までくるので、あとは少女だ。現在、理沙さんと少女は犬猿の仲というか一方的に少女が理沙さんに恐れている。理由はまぁ、…言わなくていいや。


つーか。アオイの友達って少女が見えるのかよ。アオイと理沙さんには見えてお母さん、ばあちゃん、学校のみんなには見えていないか、何か関係しているのか。

新たな問題を抱えながら駅前に着いた。


やはりクリスマス・イブ当日——。人が多い。

特にカップルや家族連れが大半で仕事をしているサラリーマンやOLも…そっちも結構いるな。

だが肝心な理沙さんが見つからない。私はあたりをキョロキョロしているとスマホが鳴った。

うるさいのが嫌いなのでいつもマナーモードで気づかないことが多いが今日は意識していたので分かったのだ。


久々のスマホを取り、耳に当てた。


「もしもし」

「もしもし、理沙さん今、どこにいるの。」

「えぅーと、…あ、カラオケ店が見える所!」

「反対側だね。ちょっと待ってて、すぐに向かうから。」

「分かったわ。」


私はスマホを切って、駅の反対側に向かった。


「やぁ、おはよう。」

「おはよー。ごめんね。今日道に迷ってしまって時間かかっちゃった。」

「私も今来たところだから大丈夫だよ。」


一緒になったので私たちは歩いて家に向かった。


「道に迷ったってことは駅前のほうをぐるぐる回っていたの。」

「違うよ。電車には乗ったんだけど、山手線か新宿線の見方が分からなくて。」

「イヤ、どっちでもないし。よくここまでこれたよね。」

「何回も乗り換えったっけ、見たことある景色まで来たから降りて確認したら当たったってこと。」

理沙さんって意外と方向音痴なんだと悟り、次、遊ぶときは私が迎えに行くこと決意した。

家に向かう途中、ふと思い出した。

「今、アオイが手作りのケーキ作っているから、遊ぶなら二階の部屋か外にいてほしいらしいって。」

「ツンデレさん、ケーキ作れるんだ。」

「まぁ、あいつの趣味みたいだがら。」

「じゃ、お邪魔にならないなら、外‥‥は人がいっぱいそうだから久しぶりに少女に会いたいな。」

あの子は理沙さんのことすごく苦手そうだってことは黙っておこう。

美希さん、よろしくね。と理沙さん笑顔で私に言ったのだった。面倒くさいな。

私たちは歩いていくと、地元の公園まで来ていた。

「そういえば、少女と出会ったのは公園だったな。」

「えっ、ここの公園なの。」

「いや、違う。なんか田舎になかの風景が広がっている公園みたいな。」

「そこで少女と出会ったんだね。」


私たちが公園を黄昏ていた時———

「お久しぶりですね。美希さん。」

後ろから声をかけられて私と理沙さんはびっくりしてしまった。

「さ、さらさん」

「え、誰。」

そうだ理沙さんは知らないだったな。

「あ、紹介するね。山口さらさん、少女と買い物に出かけていた時出会ったの。」

「初めまして、私、小林理沙って言います。美希さんとは同じ学校、同じクラスで一緒になっています。」

「あ、初めまして。」

さらさんはそっけなく挨拶してきた。

「さらさん、初対面に対しては冷たすぎじゃないか。」

「私は美希さんに興味あるの、ほかの人にはどうでもいいの。」

そうか。さらさんってこういう人だったな。私はごめんね。と理沙さんにめけていったが。何故か喜んでいる。

「美希さん…。もしかしてこの子も幽霊!」

「あ、うん。そうだよ。」

私がそう言うと、唐突にさらさんに向いて手をつかみ。

「私はあなたに興味あるわ。」

目をキラキラしながら言ったのだ。あまりにも行動にさらさんも引きまくっていた。

そうだった。理沙さんもこういう人だったんだな。

「そ、そう、美希さんとはどう出会ったのですか。」

「少女のおかげだな。」

「そうなんですか。私も少女から出会ったものです。」

「奇遇ですね! 互いに愛し合うもの同士仲良くしましょう。」

「あ、あぁ。」

また引きながら言った。理沙さんは満面の笑みで。

私はその輪の中を割ってさらさんに向けて言った。

「さらさん、今日これから、リスマスパーティやるけど良かったら一緒に来ない。」

「いいでしょう。私も少女とアオイさんに会ってみたいと思っていたので。」

そこまで言っていなのに、さらさんは幽霊だけど同時に変態に近いじゃないかと私は思ったのだ。

「パーティ多い方が楽しいですからね。」

理沙さんはさらさんにもう一度近づき、そしてまた手を握ったのだ。さらさんは嫌な顔をしていた。。

私は似たもの同士だと思うけどな。

夕方———。

私たちは理沙さんとさらさんを招待し、アオイの部屋に入った。

まだ部屋を片付けていないから人には見せられない。

さらさんとアオイは出会うのは初めてなので紹介した。

「山口さらです。よろしく。」

「あ、川村アオイです。」

アオイは私のほうに近づき。


「あの子、どこで拾ってきたんでよ。」

「ネコじゃないだから、少女と買い物したときに出会ったんだよ。」

「ナンパかよ。」

「ちがうよ!さらさんから話しかけてきたんだよ。」

「ヘンタイさんにつづいて、ミステリアスの子を仲間にするとは——姉ちゃん、ラノベの主人公かよ。」

「あ、そう主人公みたい。」

私は照れながら言ってみた。

「うん、悪い意味で。」


その一言で、私はちょっとへこんだ。

「まぁ、そいうことだから、さらさんも入れるよ。」

「料理は余るように買ってきたから大丈夫だけど、少女みたいに危険人物じゃないよね。」

「だいじょうぶ、私に惚れているらしいから。」

「なら、大丈夫だな。」

大丈夫なんだ。

そしてアオイに部屋を使うよっと言ったら嫌な顔をしていいよ。とOKもらった。


————今に至るのだ。私たちは待っているまで映画でも見ようと、レンタルでDVDを見ているとあっという間に時間がたったのだ。

その時にインターホンが鳴った。私たちが下に降りていくと、アオイとその友達が玄関でしゃべっていた。


「あ、紹介するよ。秋山真菜、同じクラスで一緒に遊んでいるの。」

「初めましてお姉さん、いつもアオイにお世話になっています。」

「は、初めましてアオイに振り回されていない?」

「姉ちゃん、振り回されてるのは私のほうだよ。」

「ウソだー。楽しく遊んでいたじゃないか。いつもお姉さんのこといっぱい言っていたりしてたじゃん。」

「うるさい!ちょっと黙って。」

アオイは顔真っ赤になって真菜さんの口をふさいだ。

「おいおい、真菜さんに失礼だろ。」

「良いんだよ!、あ、それと後ろにいる人たちは友達らしい。」

らしいって。

「小林理沙です。お姉さんの友達やっています。よろしくね。」

「あ、初めまして、いつも話で聞いています。それにしても聞いていたのとちょっと雰囲気が別人みたいで驚きました。」

「どんな?」

「気持ち悪い眼差しをしてへんな化け物を飼っている不審者って言っていました。」

ほとんど悪口じゃねーか。

けど理沙さんは、やっぱり喜んでいた。笑顔だ。

「ほとんど当たってるから、いいわ。」

理沙さんは怒ることもなく言った。

優しいのか、性癖なのかは分からないが。


「こっちは山口さらさん、最近友達になった言っていた人。」

「よろしく。」

さらさんが手を出してそれを真菜さんが握り。

「よろしくね。」

握手をしたのだ。

あいさつが終わり、全員リビングに入って。

「じゃ、そろそろクリスマスパーティーやろうか。」

アオイが言った。

席に座り、私たちは始めたのだ。

アオイが買ってきたであろうフライドチキンとピザを一人一個ずつ渡して黙々と食べていた。葬式かよ。

我慢ができなかったのか途中で真菜さんがじゃべり始めた。

「やっぱり姉妹なんですね。」

最初の一言、これでいいのだ。

「どういう意味?」

アオイは嫌な顔をして言った。私だって、似てるって言われるの嫌なんだから。

「ほら、食べているところなんで、おいしそうな顔しているし。好きなもの食べているところもそっくりですよ。」

「あ、本当だ、嫌な顔もそっくり。」

理沙さんも言ってきた。言われた私とアオイはたぶん同じ考えだろうな。


‘‘なんかムカつく‘‘———そう思ったのだ。


唐突にアオイが話を変えてきた。


「さらさんってどこの高校なんですか。」

さらさんに向けて言って、少し間おいてから、私が言ったのだ。

「さらさんは少女と一緒で幽霊だよ。」

「えっ。」

真菜さんが驚いた。そうか、見たことないんだった。

アオイと理沙さんは変わらず食べながら聞いていた。

「ゆ、ユウレイなんですか。」

「そうね。美希さんの守護霊的な存在ですので。」

なんかキモイこと言ったな。

真菜さんは顔を引きつりながらアオイを見た。

「アオイの家って幽霊屋敷なの。」

「さっき言っただろ、姉ちゃんの守護霊って。」

「おい、勘違いなこと言うな。ただの友達だって。」

友達の幽霊ってなんだよ。とアオイはピザを食べながら言った。

「真菜さんだってなんでアオイと友達になったのさ。」

「それ、私に失礼だろ。」

まぁ、確かにだが、知りたいもんだ。あの暴力妹のどこがいいのか。

想像できない。

「アオイと出会ったのは小学生のときだね。」

「おい、やめろ。」

アオイが止めに入った。

「いいじゃないか。別に減るものじゃないし。」

「そうだ。真菜さんの言う通りだ。素直になれ。」

私は胸を張って、言いのめした。


「じゃ、言いうね。小学生の時は私友達出来なくって、ボーとしていたんだよ。」

「あー、なんかわかるな。」

「分かるなよ。」

「ふと隣の席に座っていたのがアオイだったんだよ。アオイは誰ともしゃべらす本を読んでいたんだよ。」

「確かに、どんな本でも読んでいたんだよな。」

「別にいいだろうが。」

「お互い、友達いないかったから私は話しかけたんだよね。」

「それで友達になったのか。アオイ。お前もぼっちだったんだな。」

「姉ちゃんには言われたくないよ。」

「やっぱり似た者同士なんだね。」

サラダを食べていた理沙さんがニコニコして言った。

こうして私たちはクリスマスパーティーを楽しんでいたのであった。

十時くらい過ぎてふと私は思い出した。

「そういえばあの子来ないな。」

「どうしたんでしょ。」

「一応、嫌でも顔ぐらいは見せろ。って言ったからな。」

「嫌でも?」

「あ、いや、なんでもない!」

理沙さんが首を傾げたので私は言葉を濁らせた。

そこをさりげなく真菜さんが入り。

「もうしまいにしましょう。今日はクリスマス・イヴ、明日もクリスマスなので終えると思いますよ。」

「そっか、日付違いもあるから、そうするか。じゃ、風呂沸かすから、先に誰入る?」

私は風呂場に向かおうとした時に理沙さんがあることを提案してきた。

「一人一人入ると時間かかるから、先に二人一緒に入ったらどう。」

「私は結構ですね。」

さらさんが言ってきた。

「なんで」

「わたし、肉体とかないので別に入らなくてもいいですよ。」

「そうか、惜しいです。」

何が惜しいのかは私はそれとなく分かったが言わないでおこう。

「けど、美希さんと一緒なら入ってもいいけど。」

さらさんが言いながら私に近づいて真顔で私の顔を見つめたのであった。近いって。

「別にいいじゃないの姉ちゃん入ってやれよ。」

「いや、いいけどさ。」

「それでしたら私も入ります!」

理沙さんが言ってきた。

「いや、三人はきついだろう。」

「なんとかなる!」

理沙さんも私の封に近づき、目をキラキラしながら言った。だから近いって。

さらさんは顔を引きつっている。私も同感だな。

けど、断るのも失礼だと思うので。

「じゃ、先に私と理沙さんが一緒に入るから、さらさん。アオイたちと一緒に入ってもらっていい。」

「はぁ」

「いいですよ。」

「良いのかよ。」

アオイは唐突にびっくりいてさらさんの問いに突っ込んだ。

「実はアオイさんにも興味ありますので。」

「なんか気持ち悪いな。姉ちゃん友達は選んだ方がいいと思うよ。」

アオイがそう言うと私は首をたてに振った。

「それじゃ、よろしくね。さらさん。」

真菜さんが言った。さらさんは笑みを浮かべ。

「そうですね。よろしく。」

さらさんは言い終わると食器を片づけに入った。

そこで二人も片づけを手伝って、アオイは食器を洗い始めた。

私はドアを開けた。————その瞬間だった。

驚きのあまり、動かなくなった。

その同時に勝手にドアが閉まったのだ。

異変に勘ずいたのはさらさんだ。

「美希さん!」

そしてドアに向かって走って出て行った。

その瞬間で、三人も気づき始めた。

「どうしたのだろうか。美希さんに何かあったじゃないかな。」

「どーせ、タンスにあたって激痛がはしっている。しょうもないことだろう。」

「アオイ、心配なら見に行ってやれよ。」

真菜さんがからかった。食器をすべて洗い終わて、ドアに向かったアオイは。

「じゃ、姉ちゃんを見に行くか。」

「だったら私も行く!」

「私も、美希さんが心配だから。」

そして三人同時にドアから出て行ったのだ。


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私は——川村アオイは驚愕した。

へんたいさんは大喜びだが。


私たちはドアを開けてリビングから出た時だ。

出てみると辺り一面、外の世界だ。

いや、外だ。何故か家から出ていたのだ。それだけではなく。器具とかブランコがあり、もう何年も使われていないのか。あたりさび付いていたのだ。

土管っぽい器具や、動物の形のスプリング式の遊具、公衆トイレなどがあり、まるで田舎の公園に来ているみたいだ。


いや、ここは公園そのものだ。だが空は暗く公園の向こうは見えなかったのだ。

「アオイ、家の中に公園なんてあったの。」

「あるわけないでしょ。」

「——けど私たちが見ているのは現実だよね。」

「私も初めてだから分からない。」

二人が困惑していると後ろから声がした。

「おぉーい。」

この声まさか、私たちは振り向いた。

「すごいーね。これ本物だよ。」

へんたいさんだった。

何故かスプリング式の遊具で揺らしながら遊んでいたのだ。

やっぱりヤバい人だなー。あいつ。

茫然としているとまた別のほうから声がして振り向いた。

「お前ら、何やっているんだよ。」

姉ちゃんだった。後ろのほうにはさらさんが何故か缶を持って私たちに向かってきた。

「姉ちゃん。何やっているんだよ。」

「いやー。リビングから出たら、急に公園が出てきて、そして少女がクリスマスだけど缶蹴りしたいのだ。とか言って私に缶を勝手に譲って隠れてしまった。今に至るってわけだ。」

「まだ話は終わってないですよ。缶を置いて探しに行っていた時に私と合流して私が鬼を譲ったってことで今に至ります。」

この二人もヤバい奴だな。

「ガキじゃあるまいし。何やっているんだよ。」

「案外楽しいですよ。今度はアオイさん、オニ、やります?」

やらないよ。と私はさらさんをにらみつけて言った。

「そうですか。せっかく美希さんと一緒に隠れて…互いと目を見つめあって…そのあとは。」

「ちょっと待って!。なぜそうなってしまうんだよ。」

姉ちゃんが顔真っ赤になって突っ込んだ。

「いや、少女に見つからないための作戦を立とうと思っているだけだよ。」

「そ、そうか。」

変なこと考えていた姉ちゃんはちょっと落ち込んでいたようにしょげてた。

「なに、隠れたかったのかよ。」

「別にそんなんじゃないよ。」

私は姉ちゃんをからかっていると理沙さんが駆け寄ってきた。

「美希さん、、ここにいたんですね。」

「幽霊さん?」

さらさんのことだろう。これで全員そろったとき。

「全員来たなのだ。」

が出てきて言ってきた。そして私に近づいてきた。

「アオイちゃん。お姉ちゃんに

「ゔぅ。」

唐突に私は戸惑った。

そういえばまだ姉ちゃんに謝っていないからな。タイミング見逃していた。

姉ちゃんがあの子に向けて言ってきた。

だからこうやってクリスマスに一緒に遊んでいるんじゃないか。」

姉ちゃんー。意外とまともなこと言っている。だがあれは謝ったに値しない。形だけだ。

「姉ちゃん——。」

「な、なに。」

私は姉ちゃんに向いて固まった。——こうしていると、さすがに緊張すろな。

「ごめん! 私の不謹慎な言葉で傷つけてしまって、また姉ちゃんと仲良くしたい!」

つい本音を言ってしまった。

私は下をむいて、姉ちゃんに謝ったのだ。

顔が見えないが足元が動いてきて言ってきた。

「ま、まぁ‥‥。いいってことだよ。私も…姉としてクッ…許すとしよう。」

なんだか笑ってないか。私は頭を上げると笑いそうに我慢している姉ちゃんが見えた。そのほか、真菜もへんたいさんもさらさん、あの少女ガキまでもが笑うのを我慢していたのだ。しまいには少女が我慢できなくなり大笑いしやがった。


やっぱり謝罪するんじゃなかった。そう私は額に手つけて顔真っ赤になって思った。


「まぁ、アオイも謝ったことだし、これから、缶蹴りでもするか。」

「いいのだー。」

「私もいいですか。お姉さん。」

「いいぞ。」

「私も混ぜて、美希さん。」

「いいよ。」

「素敵なクリスマスパーティーになりそうですね。」

「私も混ぜてください。隠れるのは結構得意です。」

「さらさん…私の隣ばっかり隠れなければいいよ。」

さらさんはちょっとしょげていたがすぐに吹っ切って。

「分かったわ。なら全力で隠れますね。」

そしてみんな笑って始めた。———しょうがない。やるか。

私も缶蹴りに混ざり、鬼をやらされたのだ。


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気づいた時には朝になっていた。私はベットから起き上がると周りで三人ともだらしなく寝ていた。

私服に着替えて下に降りた。

リビングには山口さらさんがコーヒーを飲んでいたのだ。

「起きていたのかよ。」

「わたしは寝なくても大丈夫なんで。」

そうだ。幽霊だったね。

「あ、あの子から伝言でまた今度あそびたいのだー。と言ってましたよ。」

ドンだけ遊びたいんだよ。と私は朝食の準備を始めた。

「さらさん、なにがいいですか。」

「そうね。ごはんとみそ汁と鮭とおひたしかな。」

朝ごはんの定番だな。とわたしはみんなの分を作ったのだ。


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少女と私たちの日常生活 倉ぼっこ @kuraboxtuko

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