第9話 プレゼント何にする?

「クリスマスの日、美希さんの家にご招待!。」


私たちはいつもの倉庫裏で弁当食べていた。


「最初はアオイ、嫌がっていたけど、ケンカの仲直りのこめて招待してきたわけだよ。」

「妹思いだね。」

「そんなことないよ。ちょっと懲らしめようと思ったけど、あっけなかっただけ、素直じゃねーよ。アイツ。」

「ツンデレさんも大変だね。」

理沙さんはおかずを口に入れて食べながら言った。

「なので、一緒に遊んでやってくれないか。」

「いいわよ。クリスマスね。私、友達の家でクリスマスって初めて。」

「実は私も。」

お互い、照れて、そして笑った。

こういう時のドキドキは生まれて初めて。私は理沙さんのほうをもう一度向いたら、理沙さんが言ってきた。


「じゃ、プレゼント考えなきゃね。」

「プレゼント?」

「美希さんとツンデレさん、その友達と後、少女もね。」

「別にプレゼント渡さなくってもいいよ。それにアオイが力を入れて手作り料理をごちそうになっているから。」

「それじゃ、ツンデレさんに申し訳ないから、プレゼントを買いに行こう。」

理沙さんは笑顔で私に向けて言い、私はちょっと顔真っ赤になった。


「日曜日、遊べる?」

「あー。ほとんど暇だから遊べるよ。」

「美希さんの家だツンデレさんとか少女がいるから、どっかいい所、知らない?」

「じゃ、ネットカフェでいい。」

分かったわ。と理沙さんは弁当を食べ終わり、カバンに入れて。

「じゃ、先行ってるね。」

そして去っていった。私は去った理沙さんを見送ったら、弁当に向き、のんびり食べた。


日曜日———

私は駅前で待っていた。わたしのいえで集合しようかと思っていたけど、結局ネットカフェにいくから駅前のほうが近いって私が提案したのだ。


「おまたせ。」


理沙が到着したのだ。今日は黒のダウンジャケットに白の長パンツ、名前は忘れたが中に紫色のインナーっていうのを着ていた。

じゃ、行こうか。と私たちは歩き始めた。

駅前から歩いて一分、エレベータで四階のネットカフェに着いた。

基本、未成年は保護者の同意がないと入れないがお母さんが旅行に行くときに安く、寝泊まれるようにと、会員になって、ついでに私たちにも一緒に作ったらしい。


私は店員にカードを見せ、部屋のほうに向かった。

完全個室制、今日はマット席が空いていたので少し広いと思ったがやっぱりちょっと狭く、何度が足をぶつけてしまい、なんか申し訳ない。

「理沙さん、ごめん、、もうちょっと寄っていい。」

「ちょっと狭いね。」

「ごめん、狭いよね。‥‥カラオケにしとけばよかったか。」

「いいよ、カラオケだと騒がしくなっちゃうから、ちょっど静かなだし、相談するのに持って来いな場所でしょ。」

理沙さんはグッと指で作って私に向けた。

「それもそうだな。あ、飲み物持ってくるけど、何がいい。」

ウーロン茶っと理沙さんが言って、私は部屋から出てドリングバーに向かった。


—————————————————————————————————————

私はマンガを読んでいて、理沙さんはネットでプレゼントを探していた。

「美希さんってプレゼントって見つかったの?。」

「少女には、ケーキで決まっていて、アオイには‥‥靴下にするか。」

「靴下。」

「あいつのことだ。欲しいものは自分で買っていく主義みたいなやつだからそれに安物の靴下でよく穴開くから、少し高めで暖かいものにしようかと思っている。」

「優しいね。」

理沙さんは涙を流しながら言った。

「おおげさだな、あいつは、ああ見えて、結構こだわっているし、あの職人みたいな服だって、着たい服がないって言っていたから通販で買っているものを毎日来ている人だから。」

「いいなー。姉妹って、私、一人っ子だからそういうやり取り、憧れなんだよね。」

理沙さんは横になって言った。


「ウっとしいだけだよ。」

「うっとうしさがいいじゃない。」

ダメだ理屈が通じない。なんか私の周りが変わり者しかいないような気がしてきた。

「私も同じものにしようかな。」

「イヤ、理沙さん場合は紅茶のほうがいいと思うよ。」

「あー。いつもよく飲んでいる奴。」

「クリスマスにちなんで違う紅茶買ってあげるの。」

「好みとはあると思うけど。」

「だいじょうぶ私が少しサポートしてればそれなりのもの見つかるよ。」

「分かったわ。それじゃ、さっそく行きましょう。

「そう、あわてなくていいよ。アニメ見ながらゆっくりしてよ。」

それもそうね。と理沙さんは自分のコップと私のコップを持ち。

「飲み物持ってくるけど何がいい。」

私はメロンソーダと言って、理沙さんはドリングバーに向かった。

慣れるの早いな。理沙さん。

どれにしようか。今、迷っている。

私の行きつけの服屋でもいいかなと思ったけど、理沙さんが違うのにしようと約束したから、また近くのユニクロに来たのだ。そこまで広くはないが服の種類が多く靴下コーナーがどこにあるか探していたが理沙さんが早く見つけて、さっそく靴下を選ぼうとした。

アオイは無地の黒か灰色の靴下を好みだから、柄物は論外だ。

「そういえば、今、思ったんだけど、ツンデレさんって意外と地味なもの好きなんだね。」

ぶっちゃけすぎだろ。と私は笑いそうになり少しこらえた。

確かに、あいつの好みがおじいちゃんみたいだし、趣味も散歩とか、生まれた時から年寄りになるのが夢みたいな感じだった。

本人も自覚していてまんざらでもないらしい。

「柄物は嫌いだから気を付けてね。」

「そうなってしまうと、いつも通りのものになっちゃうけど。」

「それでいいよ。私のプレゼントだから、けどそうするとソックスにするか。」

私はヒートテックソックスのロング、色別三足セットにして買ってきた。

「じゃ、今度は私ね。」

理沙さんは私の裾を引っ張って、歩き始めた。

冷静に見えるけど、目がキラキラしていて、今にもはしゃぎそうな感じであった。


私たちが向かったのは、食品売り場。

アオイがよく飲んでいる紅茶のステック箱が置いてあるが今日は別だ。

「ねぇ、ツンデレちゃんって粉とかも使うの?」

「前、一度買ったことあるけど、受験で忙しくなったときは、ステックに変えたんだよ。」

「まぁ、便利だからね。ステックの方がいいかな。」

「そうだな、結局入れるの面倒くさいっと思うから。後はどの紅茶にするかだな。」

「ああ、コーヒーとかも飲むの?」

「たまに飲む。基本は紅茶かココアが好きだな。」

「コーヒーとかでいいじゃない。意外と飲んでくれるじゃない。」

「ステックコーヒーか、悪くないね。じゃ、そこを中心に探すとしようか。」

そうね。と理沙さんと私はコーヒー売り場でアオイの気に入りそうなものを探した。


————————————————————————————————————


買い物が終わり。私たちはバスに乗って帰っていた。

「決まってよかったね。」

「あー、一日中歩き回ったから疲れた。」

「半分はネットカフェでくつろいでいたくせに。」

「それはそれだよ。あ、後、アオイのは決まったけど少女にはなにくれるの。」

「ヒ・ミ・ツ」

理沙さん人差し指を口につけて言った。

「んじゃ、クリスマスに期待するね。」

お互い笑って家に帰ったのだ。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る