〜Bullet Bullet Bullet〜 殺し屋と銃少女《ガンガール》

storm 〜戦闘〜

　隠密行動を続けたまま、一切戦闘を行わずに小さなビルに辿り着く。

『本当に闘わなかったね』

「いいんだよ、それで」

　ビルの入り口の前に立つ二人。

　すると既に閉まっているはずの自動ドアが開く。

「おいおい……」

　その先に黒服の男が何人かうろついていた。

　その中の一人が入り口のイーグルを視線で捉える。

「……侵入者だ！！」

　がなり声と同時に周囲にいた黒服がイーグルの元へと向かってくる。

「……マズい！！」

『イーグル、ワタシを使って』

「OK！！」

　イーグルは担いでいた白いショットガンを、“J”を手に持つ。

　銃をぐるりと一回転させて撃鉄を起こして、照準を合わせる。

　ドオン！！

　鈍い銃声。

　黒服の男の身体から赤い飛沫が飛び散る。

　倒れる黒服。

「……テメェ！！」

　仲間の黒服が懐からグロックの拳銃を取り出してイーグルに発砲する。

　イーグルは射線から回避した後に、下から男の顎を蹴り上げる。

　瞬時にショットガンを回転させ、反対方向にいた男に引き金を引く。

　ドオン！！！！

　近くにいた男の足に散弾が当たり、続けざまに倒れていく。

「気をつけろ、アイツ……只者じゃねえぞ！！」

「そりゃあな、俺だってお前らにやられるタマじゃねぇんだよ！！」

　白いショットガンを回転させながら吼える。

　鳥籠から解き放たれた鷲は、自由に羽撃く。

　銃声という名の囀りを響かせながら、本能のままに命を射抜き、命を攫う、死神の鷲。

　それが鷲澤カムリ、イーグルのスタイル。

　イーグルは純白のショットガンと持ち前の機動力で黒服の男達を蹂躙していく。

　ただ、急所を外して確実に殺さないようにしていた。

「くそッ！！」

　黒服の男が拳銃をイーグルに構える。

　その隙を逃さずイーグルは男の手首を蹴り上げて、手に持っている拳銃を飛ばす。

　そのまま拳銃を奪い、唖然としている男の肩を撃ち抜く。

　すかさず、右にいた男の腿を撃つ。

　更に、落ちていたグロックを拾って弾倉を入れ替える。

「埒があかねぇ……とにかく上だ！！」

『本部の管理室は4階……そこに制御室の鍵がある』

　イーグルは非常階段を登っていく。