第7話 総理、国際連合安全保障理事会における拒否権を廃止しましょう!

「総理、国際連合安全保障理事会における拒否権を廃止しましょう!」と、智子は言った。

総理は「超大国が許さないだろう。」と言った。

智子は続けた、「現在、紛争当事者の超大国が内外的に引っ込みがつかなくなって、それらの国民は困窮し、反対側を支援している超大国も財政的に支援続行を議会で通せなくなっています。彼らは、内心、助けを求めています。今、国連が、双方の言い分を聞いて紛争理由を歴史的に明らかにし、打開策を見出すべきです。現在、紛争終結のため国連が調停に乗り出すときもありますが、その場限りの調停ではなく、妥結内容の遂行が必要です。そのためには、現在だけでなく、歴史的に見て、真に公平に紛争を終結させる話し合いと仕組みが必要であり、拒否権がものを言う現在の組織では不十分です。真に公平な話し合いでないため、再び紛争が起きるのです。両国の指導者や国民が納得していないのです。うわべ上の妥協点では、紛争を一時停止したに過ぎない。拒否権には賛否両論があり、妥協の産物として今の国際連合が誕生しましたが、世界平和には、真に意味のある国際連合が必要です。拒否権がなければ、いきなり紛争を起こすのではなく、当事者が国連に妥結内容の遂行を強く要望することになります。」

「私は何をすればいい?」総理が言った。

「国連総会で演説し、世界を一つにしてください。」

「本当にできるのだろうか?」

「本当にするのです。拒否権を拒否した総理として、後世まで名前が語り継がれますよ!」


 智子は晶元健文に言った、「国連の調整機能を活かすようにしてほしい。健文が前回、演説してくれたので、紛争が無駄であることはアピールできているわ。でも、今の国連は調整機能を果たせていない。パーティを開くから、貴方が世界をまとめて、国連総会で拒否権廃止を決議できるようにしてほしい。」  

健文は言った、「国際連盟を脱退し、第二次世界大戦に突入した日本の国民である自分にできるのだろうか?」 

智子は言った、「日本は、中国自身の統治権を認める決議を止められず、国際連盟を脱退した。そして、日本は侵略と敗戦への道を進んだ。その道を止める力は国内外に無かった。その後、時代は変わった。原爆や水爆が人類の未来を左右する。今が、国連の使命を明らかにして、仕組みを変える時だわ。」

健文は、「智子は本当に世界を変えようとしている。何としてでも、自分もやらなければいけない。(できたら、デートに誘ってもいいかな?)」と思った。

智子は育明に言った、「パーティを開くわ。世界の首脳を集めて。健文がまとめる。」

育明は「智子が世界を進歩させる時が来た。智子を助けて、出来る限りのことをするぞ。(上手くできたら、智子に褒めてもらえるかな?)」と思った。

 健文と育明にとって、世界も大事だが、智子はもっと大事のようだ。智子の望みなら、国連ビルも、よじ登る気だ。まあ、世界平和の原動力になるなら良しとしよう。


 智子は国連の事務総長に電話した、「お膳立てをするので、国連で拒否権廃止と新しい仕組みを決議してください!」

 智子は各国首脳に電話した、「新しい世界を作るため、貴方の力が必要です!」


 智子はパーティの冒頭に言った、 「さあ、始めましょう! みんなで世界の未来を守るのです。」

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ぶっ飛び総理秘書官、ギフテッド智子 望豊多朗 @asuharedaro

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