第5話 スキルの詳細と赤い実

「ガアァァァァァ!」

「ヤバッ!」

パシュシュシュ!

「クソっ!」


赤い大熊が攻撃してくる。さっきからP90を撃ってるが、なんせでかい。4〜5mはあるのだ。

痛がって攻撃は遅くなっているが、倒れない。

おそらくもう少しストッピングパワーがあればまた話は違うのだろうが、生憎今はSMGとHGのみだ。分が悪い。


パシュッ!パシュッ!


FiveseveNも左手に持って撃つがやはりあまり効果は無い。しかも追って来てる。

そこで、博打をしてみる。

急に走るのを辞める。すると、赤い大熊も止まろうとするが、なんせ4〜5mの巨体だ。

すぐには止まれない。そこで横に全力で飛ぶ。


(よし!そこだ!)

ドオォォォォォン…


物すごい音をたてて、熊は木に衝突した。

熊が混乱している隙に銃弾をこれでもかというくらい叩き込む。


パパパパパパ!

「グガアァァァァ!」


だが、相手もやはり生物だ。暴れまわっている。トドメをさす。照準を合わせようとした瞬間、


「ガアァァァ!」


なんと爪から斬撃が飛んできた。


「くっ!」


斬撃が運悪く、俺の左手に当たる。動脈までは切れてないようだが、血がそこそこ出ている。幸いながら、P90は片手でも撃ちやすいように作られている。今度こそ、照準を合わせて撃つ。


パシュっ!

「ガッ!」

「よし!」


倒した、と思った瞬間、とてつもない殺気を感じる。素早く振り返ると倒したはずの熊が這いずりながら、斬撃を放とうとしている。

急いで飛び退く。

が、急いで逃げたため、P90が斬られた。


(何故だ?確かに頭を撃ったはず。頭蓋骨が異様に硬いのか?)


そう結論付けたが、もう残っている武器は

刀だけ。攻撃を仕掛けようとしたとき、またあの斬撃が飛んでくる。

俺はそれを必死で避ける。熊はもう斬撃を放つ力も無いのか、倒れて息も絶えだえだ。

復活されても困るので、ここで倒す。

熊が最後の一撃と言わんばかりの斬撃を放とうとしている。


「ガァッ!」

(来た!)


すぐに左斜め前方へ飛び出し、斬撃を避ける。そして、走りながら片手で元帥刀を抜く。嬉しいことに元帥刀は太刀の形に似ているので、片手で抜いてそのまま片手で戦えるようになっている。

もう大熊はすぐそこにいる。

右手でしっかり持って、上から下へ力も一緒に乗せて振り下ろす。


ズバッ!


と音がなりそうなくらいきれいに首が跳んだ。

刀を持ち、警戒して最後まで気を抜かない。

血を服で拭いてから納刀する。


「はぁぁぁ」


こんなに緊迫した戦闘は初めてだった。

まさか武器を一個壊されるとは思ってなかった。

FiveseveNは手を切られて落としただけなので、地面に落ちていた。回収して、残弾確認をしたあとにセーフティをかけてホルスターにいれておく。それから、手の治療もしなければならない。

消毒して、絆創膏貼って、念のため包帯を巻く。

血の匂いが漂うため、すぐにその場を離れて中心に向かおうとすると、ラーシアの声が響いた。


(スキル解放条件:刀を使って格上の魔物を一体倒すのクリアを確認しました。スキル【刀術】が開放されます。)

「へぇ…剣術ではなく刀術なのか…まぁ、武器の性能から違うしな…」


ステータスを見てみたくなったので、声に出して唱える。


「ステータス」


__________


名前:元谷将人 年齢:18 種族:人間


階級:中尉 武器種:HG SMG


体力 1000

魔力 1000

攻撃 1000

防御 1000

魔攻 1000

魔防 1000


スキル【兵器開発者】【不明】【気配察知】

   【刀術】

__________


「お、刀術が増えてるし、ステータスがオール1000だな。よくあるラノベとかだと、微妙に差があるけど、俺のは差がないから剣も魔法もそつなくこなせるってことになるのか?」

(はい。そのとおりです。)

「おわっ!びっくりした…いきなり頭の中に声が響くからなかなかにビビるんだよ…

というかそれより、やっぱり俺の予想通りなんでもできるのか…てかそんなことより、もっと聞きたいことがあったんだよ。

スキルのことをもっと詳しく知りたいんだが、どうすればいい?」

(ステータスを開いて、そこから知りたいスキルのことを強く意識してください。)

「わかった。ステータス」


俺はそこから一番知りたかったスキル―

【兵器開発者】に意識を向ける。

すると、詳しいスキルの情報が目の前に現れる。


【兵器開発者】

…地球の軍隊の装備を呼び出せる。

兵器類はもちろん、衣食住に関しても、軍隊の使っているものなら呼び出すことができる。

また、兵器を開発し、採用することで新兵器を呼び出せるようになる。


「とんでもないスキルだ…

軍隊の装備を呼び出せるだけでも凄いのに、新兵器開発も出来ちゃうのか…

こりゃ、他人に迂闊にばらすのは辞めとかないとな…」


次はこれまた気になるスキル―【不明】だ。


【不明】

…不明


「…何もわからないのか。まぁ、そのうち開放されるだろうしな、今考えても仕方ないか。」


次は度々お世話になってる気配察知だ。


【気配察知】

…他の気配を探知できる


「そのまんまだな。まぁ、変な説明があっても困るんだけど」


【刀術】

…刀の扱いが上手くなる。流派を興したり、流派を継承すると、【〇〇流刀術】というものになる。


「へぇ〜、流派によって名前が変わるのか。」


スキルのことが分かったところで、さっさと中心に向かう。


にしてもこの森はものすごく広い。

中心まであと何キロくらいなんだろうか。

索敵しつつ歩いていると、実がなっている木を見つけた。

その実の色はリンゴによく似た赤色。

すごく美味しそうなので、何個かもいで木の根元で皮ごとかじる。


「めっちゃ美味いリンゴだ。これ」


本当に味はリンゴを美味しくした感じ。

こんなに美味いのは地球にもなかなか無いと思う。

美味しかったので、5個もいだうちの2個をその場で食べてしまった。


その後もあるき続けて、夜が近づいてくる。

筋トレと素振りをしてその日は寝た。

こうして俺の異世界生活3日目は終わった。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

お読みいただきありがとうございます

9月16日が誕生日だったので余韻に浸っていたら二週間が経ってました

申し訳ありません

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆















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