大スラ天魔王は~じゅんっ!の記憶
余が誕生したのは、プレイヤーどもがβと呼んでいる頃のことだった。
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許せぬ。許せぬぞ!何故だ!何故なのだ!余がこの世に生まれ落ちるには、計1000万もの
あり得ぬ!あり得ぬであろう!何故他の種族を狙わぬ!何故
余が誕生した時、数々の
苦しかったろう。辛かったろう。強き者もいる。されど、弱き者が大多数を占める
あるものは焼き払われ。あるものは氷付けにされ。あるものは毛のないサルどもの子供に弄ばれ、、、
嗚呼。許せぬ。許せぬぞ。
しかし、余一人のみでは
その中に希に現れる強き
なれば。なればだ。
む?ちょうど良い。しばらく進んだところに多くの
おお、、、!おおお!!温泉スライムの繁殖地ではないか!何百、何千という
往かねばならぬ!嗚呼!余らの楽園がすぐそこに!!!
余は、幾人かの
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「何故だ!何故なのだ!
目の前に居る少女、
「うーん。えっと。あー、、、ごめんね?」
「余らは
余は優しく語りかけた。余の力は膨大。レベルは500を越す。この
「あ"あ"あ"あ"、、、どうしよう。すっごいやり辛い。でもなぁ」
「どうしたのだ?なにかを戸惑って居るのか?なに。悩みなどがあるならば余が聞こうぞ。余らは
「あ"あ"あ"あ"あ"、、、!!!ごめん!ごめんなさい!!それでも私は
「な!やっ、、、ごぽぽぽぽ、、」
余の体は、余を捕縛していた
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ぷかーーーー
今の余は一介の温泉スライムとなった。否。こうして思考し、元の体を構成できるのだ。一介のとは言いがたいのやも知れぬ。されど、余はもう、、、大スラ天魔王ではなくなった。ただの温泉スライムぞ。
あの
あれから、余はあまり怒りに任せずに動いたほうが良いと考えるようになった。
ここ、ロゼッセ温泉地では、人と温泉スライムとが共存して居る。平和ならそれが一番。それで、それで良いではないか。そう思うになったのだ。
腑抜けたと思うならそう思えば良い。腰抜けと思うならばそう罵れば良い。ただ余は、今の生活がことの他気に入って居る。それだけの話ぞ。
嗚呼。何もない日々が続く。こうした日常が、いつまでも、いつまでも、、、、、、
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〔なあ、私はは~じゅんっ!というのに初めて会った故、あまり詳しくないのだが、、、暴走、しているよな?〕
〔そ、そそそそそそ、そんなことないよ?〕
〔ではその動揺はなんなのだ?〕
〔あばばばばば。、、、って、私だって聞きたいよ!昨日までただ温泉に浸かる温泉スライムで、、、他の温泉スライムとも見分けつかなかったし!〕
実況と解説だという
久方ぶりだ。こうして力を振るうのは。久方ぶりだ。
嗚呼。爽快ぞ。
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