第23話 突進の嵐

豚面人ピッグフェイスは突き飛ばした大崎おおさきを見て再度、突進を開始する。

一人の少年が叫ぶ

「お姉さん立ち上がって!避けて!」

しかし、残念ながら大崎おおさきはもう動ける体ではなかった。


豚面人ピッグフェイスは止まらない、巨大な肉体で突進してくる。


―ドカッ


車に轢かれたような鈍い音が響く。


大崎おおさきにトドメの一撃が入る。


・・・


しあんがおじさんが消えた時の事を思い出す。


・・・大崎おおさきの体が消えた。


「やっぱ、、あの話って・・・そーゆー事だったのか!死ぬと消えるぞ!」

しあん、どーゆー事だよ」

「今は、説明できる暇はない、とにかく下へ逃げるぞ」


えんじしあんもえぎは急いで階段に行き1階へ降りるが

他の子供達は怖くて動けずにいた。


次にターゲットにされた少年は泣きながら逃げるがすぐに追いつかれて飛ばされる。

壁に打ち付けられて、少年は血を吐く。

豚面人ピッグフェイスは止まらない。次々と子供たちに突進し動かなくなるまで体当たりを繰り返す。


消える死体・・・



1階へと逃げたえんじ達は【中庭】に移動する。

もう【校舎】には戻れない。そう思えた。


【中庭】にでた3人は、おそるおそる【体育館】の中を覗いた。

床は黒い跡の上に、食べかけのカレーや食器、鍋とともに血が散乱してる。

どうやら化け物Aは、どこかに行ってしまったようだ。

静寂の中、【体育館】2階から1階へと血が落ちる音だけが響く。


「ぽた、ぽた、ぽた、、、、」


もう【体育館】には誰もいなかった。



その頃、【校舎】3階では中川なかがわ神田かんだがあの化け物と対峙していた。


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