第17話 黒い跡

窓から光が射す。

えんじ達は今、他人の自宅にいる。

笛の音を聞きつけ誰かが助けを呼んでる気がしてかけつけた。


先頭を歩いていたもえぎが発見する。

「おい、おっさん大丈夫か?見えてるか?」

そこには頭から血を流して目をつぶりうつ伏せになって倒れてる男がいた。

「うぅ、頭が痛い、、救急車を呼んでくれないか?」

「おっさん、電波を繋がらないし救急車なんて来ないぞ」

もえぎ、おっさんは失礼だよ。おじさんじゃないか?」

「2人ともおっさんにおじさんは失礼だよ」

「おっさんでもおじさんでもいいから、この冷蔵庫をどかしてくれ、、しんどい、、」

3人は男の上に乗っている400lの冷蔵庫をどかす。


「いやー死ぬかと思ったよ。自宅にいたら知らない2人組に襲われて、バットで頭を殴られるわ。冷蔵庫に潰されるわ、さんざん、あぁ頭いてぇ。」

もえぎは男に

「おっさん、頭から血とまってないじゃん。やば」

「キッチンにタオルがあるから持ってきてくれ」

しあんがタオルを男に渡すと男は頭に巻き血を止める。


「クラクラするけど、大丈夫な気がする、ちょっと水飲みたいから水くれ」

えんじはリュックサックから水を出して渡す。

「水、ありがとう。君たちはどこから来たのか?」

しあんが城南中学校の事を説明する。

「そっか、俺も行こうかなー用意するから待っててくれ」


「よし、連れっててくれ」

男とえんじ達は、家をあとにする。



15分くらい歩いたところで男に異変が起きる。

急に倒れる男。もえぎ

「おっさん、どうした?大丈夫か。おい、返事しろよ。まさか、、、死んでる?」

息をしていない男。


すると空が真っ赤に光る。

「兄ちゃん、塔が赤く光ってるよ」

「おいおいおい、おっさんどこに行った?」

驚きで声が裏返りながらもえぎが言う。

するとしあん

「いない、、、なんだこの影は。まさかおっさんの跡か?」

しあんにぃ、いま見てた?おじさんが黒く溶けていく姿を」

「いや、俺は見てなかった。もえぎは?」

「俺も見てない、溶けるってどうゆうこと?」

「そのままの言葉、溶けて黒い跡になっちゃった、、、スライムみたいに、溶けたんだよ」

しあんもえぎ目を合わせて2人で

「え?まじ?」



城南中学校に急いで戻った3人は、中川なかがわえんじが見た事を説明した。

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