第15話 疑問

中川なかがわ達は

救急車のサイレンを鳴らして、生存者を探していた時に1つ疑問が出ていた。


たくさんの人が災害で亡くなってるはずなのに

街は火災で、助けれなかった命もあっただろうに

今も川むこうのコンビナートは煙が上がってるのに


ないのだ。


あるはずの。


死体が。


当時、駅で被災した中川なかがわ鴨下かもした

目の前に死体が転がってるのを見ていたのだ。

がれきに半分体が埋もれてる人もいた。

もしかしたら息はあったかもしれないが助けることはできなかった。

そのような事を乗り越えて、城南中学校にたどり着いたのだ。


先日、鴨下かもしたが街に調査に行ったさいに亡骸を見てなかった。

あのがれきに半分埋もれていた人はどこに行ったのだろうか。

そこにあったのは黒くシミみたいに、人の形を残している黒い跡だけだった。


【職員室】で中川なかがわ鴨下かもしたが蒲田で見たことを改めて話していた。


「死体はどこにいったんでしょうか・・・誰かが埋葬したとは思えないし。あの助けれなかった人がいた場所に黒い人の形の跡も謎ですよね」

「そうだな、その跡をもうすこし探る必要がありそうだな」

「僕の方でも調べてみますね」



一方、【3ーC】にいるえんじは教室の窓から塔を見ていた。

えんじは兄たちに話しかける。


「ねぇ、たまに塔が赤く光るんだけど、アレってなんだろうねしあんにぃ」

「どれどれ、光ってるか?」

「んー今は光ってないけど、、昨日は光ったんだよ」

「気のせいじゃない?」

「そうなのかなー」

「それより、この生活も嫌になってきたな。ちょっと抜け出して散歩でもしないか?」

「えー危ないよう、もえぎにぃも危ないと思うでしょ?」

「え?あぁ。楽しいそうじゃないか、いこうぜ」

「えぇー聞かなきゃよかったーーーー」

「ならえんじだけ残れば?俺たちは行くけど」

「そんなのずるいじゃないか、僕もいくよ」


しあんもえぎは声をそろえて

「明日行こうぜ!」


翌日、3人は城南中学校から久しぶりに外に出たのだ。


















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