第43話 文化祭 開催!
それから金曜日まで、道場に通っては組手で粘液生成を中心とした戦術で戦っていた。
技術的操作や生成速度、生成イメージを強化を目標にしていたため、以前よりも強化した気がする。
縁はあれから、ほぼ毎日道場に通い、組手は先輩達に相手にして貰っていた。
稽古がない日は自主練や筋トレを行っていた。
この一週間は自身を追い込んだ鍛えた方をしたおかげか、幸いにして異能力が覚醒してレベル2となったらしい。
その時の喜びようは一日中テンションが上がっていた。
「見てみてゆりっち、すずかっち。 じゃーん! アタシも覚醒したよ!」
「おめでとう、縁。 めっちゃ可愛いな」
「おめでとう縁ちゃん」
「でっしょー♪ あっ、勝手に肉球触らないでね。 くすぐったいから」
道場で稽古の日に縁は新たな異能をお披露目してくれた。
それは、胴体と腕が猫化しているがベースは人間のまま。
手の平に手サイズの大きな肉球にナイフのような鋭い爪が目立つ。
「でも、この状態だと縁の武器の
「そうなんだよー。 武器は増えたけど、これまで頑張って覚えた拳闘術が使えないのよ」
「う~ん、だったらさー。 ガントレットじゃなくて手甲ならどう? それなら、手に防御力持ちつつ殴れるし、指は出てるから爪がでるんじゃない?」
「「それだー!」」
ということで、涼香の伝手で手甲を作ってもらうことになった。
手甲は、関節の所以外は鉄製のため防具だけではなく武器にも使える設計となった。
「はー、楽しみだなぁー。 強くなったって自覚すると、試したいし戦ってみたいってなるー」
「わかる~。 オレも異能力に目覚めてから毎日が充実して楽しいよ」
「あのツッコミ役だった縁ちゃんが戦闘狂になっちゃった……」
「涼香も覚醒した時は燥いでたのにね」
「……っ」
「今は三人で祝おうぜ」
「そうね」
「でも、ほどほどにね。 明日は文化祭があるんだし」
「そう言えばそうね」
「普通に忘れてた」
稽古が終わり、帰りはカラオケに寄り大いに盛り上がった。
◇
翌日、11月の大型イベントで土曜日という貴重な休みを使って行う文化祭が始まる。
これまで異闘の練習ばかり行ってたが、出し物は異能による芸なので毎日練習していたと言える。
今朝学校に着くと、すでに校門には看板が立っており数人の生徒が準備に取り掛かっている。
先生も朝に駆り出されて、異能を使い運搬を手伝っている。
「オレ達より早く登校は大変だなー」
「アタシ達は通常時と変わらないけどねー」
「こういうのは運営委員の仕事だし、仕方ないよ」
「こうしてみると、何だか緊張し始めたな。 人前で芸なんて、失敗しないか不安だな」
「何言ってるのさ、言い出しっぺのゆりっち」
「そうなんだけど、実際やると思うとね」
「大丈夫、大丈夫。 異闘の試合だと思えばゆりちゃんなら緊張しないって」
三人で歩いていると教室に着く。
それから教室で雑談していると、普段通りに担任が入り
「皆さん、席に着きましたね? はい、今日から文化祭が始まります。 開会式が終わり次第スケジュール通りに準備してくださいね」
「「「はい」」」
徐々に別クラスの生徒たちが開会式が開催される体育館に向かい、オレ達のクラスも移動が開始する。
-------------------------------------------
あとがき
来週は帰省のため、投稿できません。
再来週から文化祭回が始まります。
作者のモチベの向上のため、「♡」、「★」と応援コメントを気軽にお願いします
m(_ _)m
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます