【第一章 異世界入門編】-5話- 異世界人について
受付嬢「ギルドマスター‼︎」
バン‼︎
と勢いよくギルドマスターの部屋の扉を開いて受付嬢がギルドマスターの執務室に入ってきた。
ギルドマスター「何だ何だ、騒々しいな、何かあったのかルビィ嬢」
受付嬢ルビィ「今冒険者登録に来てる方の体内魔力量を測定したんですけど測定不能って結果が出ました!測定魔道具が魔力量の多いハイエルフや魔族なんかでも測れるのに測定不能って異常事態だと思ってここに来ました!」
ギルドマスター「……なんだと?」
あの測定器で測定不能は測定限界値以上の魔力保有がなければでない結果だ、過去そんな結果を叩き出した奴なんていない、……いや、例外があったな、でも、だとしたら。
ギルドマスター「……もしかして異世界人か?」
受付嬢ルビィ「……まだ確認はとっていませんがそうではないかと……」
ギルドマスター「……ふぅ、そうか、わかった、俺も行こう。」
なるほどな、最近では異世界から落ちてくる人間が滅多にいなくなってたんだがな。
ギルドマスターは内心そう思い、ほくそ笑むのだった。
ギルドマスター「ほぉ、おまえさんがそうか、なるほどな、確かにこの辺りでは見ない容姿だな。」
上泉「え〜っと、どちら様で?」
受付嬢ルビィ「このヒゲ筋肉おじさんはこの冒険者ギルドのマスターです。」
ギルドマスター「おぃ!ルビィ嬢、紹介の仕方が雑だぞ。」
受付嬢ルビィ「適切な紹介の仕方だと思いますけど?」
上泉「ギルドマスターですか。」
なるほどな、まあ確かに貫禄はある、見た目40代のおじさんだけどガタイいいし、身長高いし、めちゃくちゃ鍛えてあるのがわかるくらいの体つきだ。
あとは受付嬢の名前もルビィさんっていうのがわかったな、そういえば名前聞いてなかった。
上泉「それで、ギルドマスターが何で出てきたんですか?もしかして冒険者ギルド登録の最後にギルドマスターの面接的なことがあるとか?」
ギルドマスター「……なるほどな、聞こえてくる言葉と口の動きが合っていない、上泉君といったか、君は今何の言語で喋っている?」
上泉「……え〜っと、このあたりではない言語です。」
ログさんもそこのルビィさんも特に突っ込んでこなかったから俺も忘れてたけどここでその質問か‼︎
どうする?正直に話した方がいいのか?
ギルドマスター「ふむ、上泉君、君は何故そのようなことがおこるのか知っているかね?」
上泉「…………喋る言葉と伝わる言葉が違うことですよね?……………………知りません。」
ギルドマスター「ふむ、これに関しては日曜学校でも習うことだから子供でも知っていることなのだがね。」
あ〜、やっぱここの人だと常識の内容なんだ、でも知らんもんは知らないしな、やっぱここは正直に話すか。
上泉「あの、実は……」
ギルドマスター「上泉君、君はこの世界の住民ではないね?」
上泉「‼︎……ええ、おそらくはそうだと思います。」
なんかこの感じはバレているっぽいし、向こうからして異世界から来た人が前例にしろ何にしろ認識としてそうゆうこともあるっていうのがわかってるっぽいな。
でなきゃああんなはっきりこの世界の住民じゃないなんて言わないだろうし。
……………………ここは正直に全部話した方が良さそうだな。
そして俺はそのギルドマスターにここまでの経緯を話すのだった。
ギルドマスター「ふむ、なるほどな。」
受付嬢ルビィ「それじゃあ上泉さんはほんとに異世界人なんですね!」
上泉「ええ、そうですね、ていうか異世界人ってこの世界で認知されているんですね。」
ギルドマスター「ああ、それはな、珍しいがいるにはいるからな、別の世界軸からこちら側に落ちてくる人が。」
上泉「落ちてくる?」
ギルドマスター「ああ、君も言っていただろう、穴に落ちたと、この世界に存在するまマナが時たま次元の壁に穴を開けるんだそうだ。」
受付嬢ルビィ「空いた穴は直ぐに閉じるんですけど偶然空いた瞬間にその場に人や物があるとそういったものがこちらの世界に文字通り落ちてくるんですよ。」
ギルドマスター「なので昔から異世界からの来訪者はたまにいるんだよまあそれほど多いわけでもないが、だいたい10年に1人いるかどうかってはなしだと思うぞ。」
上泉「なるほど、そうなんですね。」
10年に1人だと多いような気がするけど地球上から1人だと確かに少ないから、もしかしたらたまに話題に上がってた行方不明者とかって実はこっちに落ちてたりして……。
上泉「えーっと、俺以外の異世界人に会いたいってなった場合どこに行けば会えますかね?」
ギルドマスター「あぁ、そうだな、異世界から来たものたちはそれぞれこの世界で生きているんだが今どこで何をやってるとかはわからんのだよ。」
受付嬢ルビィ「異世界人がこちらの世界の影響で別世界にいってしまっているわけですので各国や大きな組織などはできる限り異世界人を保護し、望むような生活を送れるようにサポートをする義務がありますので過去のそういった方々はそれぞれの望まれた人生を歩んでいるんですよ。」
上泉「そうなんですね、わかりました。」
そうか、まあ同郷の人に会えたらと思ったけどそう都合よく行かないか。
まあそれよりも重要な情報は聞けたな、出来る限りのサポートがうけれるのはホントに助かるな。
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