【第一章 異世界入門編】-4話- 冒険者ギルドにて

ログ「ここが冒険者ギルドだよ。」

上泉「ここがそうなのか……」


 おれは今とある建物の中前で立っている。

 ここが冒険者ギルド、かぁ

 とりあえずこの中に入っていろいろ話聞いてみるか……。


 上泉「ありがとうございました、ログさん」

 ログ「いいってことよ、それじゃあ俺は商業ギルド行くからよ、また縁があったら会おうな!」

 上泉「それでは、また!」


 俺はログさんと別れて冒険者ギルドに入っていくのだった。




 中は比較的綺麗だな、建造は木造、カウンターがあって受付みたいなところがある。

 隣は酒場かな?店の中で併設してるのか。


 そこはファンタジーの作品などで登場する冒険者ギルドのイメージ通りの作りをしていた。


 上泉「とりあえず受付に行ってみるか……」


 俺はそのまま受付だろうと思われるところに向かうのだった。


???「何者だ?あの男。」

???「さあ?でもなんかとんでもない魔力量じゃなかった?まあ周りの人たちは気づいてなさそうだけど。」

⁇?「ああ、そうだな、それにあの見た目も気になるな、このあたりのヒューマンにしては珍しい黒髪だ、服も少し浮いていたし……もしかして……」

???「何?何か心当たりでもあるの?」

⁇?「ああ、だがもしそうだとすればあとでギルマスあたりに呼ばれそうだな(笑)」

⁇?「⁇、何笑ってるか知らないけど私にも教えてよ!」

???「まあ気にするな、じきにわかる」


上泉から離れた酒場側のテーブル、冒険者ギルド側に近いその場所にいた2人の人間、おおよそ地球にいる人間と比較してかなり整った顔立ち、尖った耳、透き通る肌と金色に輝く髪をもつその二人組は、今さっきギルドに入ってきた上泉を見てそんな会話を広げていた。




 上泉「あの、すみません、ここで仕事が貰えるって話でうかがったんですけど合ってますでしょうか?」

 受付嬢「あ、はい、そうですね、冒険者になっていただければ仕事の仲介等させていただいていますので合っていますよ。」

 上泉「あ、じゃあ冒険者になります。」

 受付嬢「わかりました、それでは冒険者登録ですね?別室で検査とう行いますのでついてきてください。」

 上泉「検査?」

 受付嬢「はい、冒険者は何と言っても肉体労働ですから、身体能力を見させていただきます、あとは体内保有魔力の測定ですね。」

 上泉「な、なるほど、了解です。」


 おぉ、危ない、叫ぶところだった、魔力あるのか、いよいよファンタジーになってきたな、でも異世界人であろう俺に魔力ってあるのか疑問だよな、まあ調べてくれるならわかるだろう。




 受付嬢についていった別室でいろいろと測定した。

 内容は足の速さ、瞬発力、持久力、力の強さなど学校でやるような身体測定の内容と酷似していた、広いスペースが欲しい測定項目は室内訓練所みたいなところがありそこで測定した。

 特に器具を使うものは見た目こそ違ったがこの世界にも同じ結果で見れるようなものが存在した、めちゃくちゃ意外だな。

 あとは外見を見られた、筋肉のつき方なんからしい。

 受付嬢曰く、何人も冒険者を見てれば身体付きでいろいろとわかるらしい、例えば俺の場合、武術なんか一切やってないことを言い当てられた。


 受付嬢「上泉さんでしたっけ、突出した感じではなさそうですね。」

 上泉「そうなんですか、てかはっきり言いましたね(笑)」

 受付嬢「ええ、私、嘘は嫌いなんです(笑顔)」

 上泉「なるほど……」


 ま、まあ嘘を言われるよりはいいか、それにしても昔スポーツもしてたし悪くないと思ってたんだけどまあそりゃそうか、この世界の人に比べて日本に住んでたらほんとにスポーツやってる時ぐらいしか身体動かないしそんな環境で昔やってた程度じゃあ普通だよな(笑)


 上泉「それにしてもいろいろ調べるんですね、いつも冒険者希望人一人一人にこんな時間かけるんですか?」

 受付嬢「ええ、そうですね、昔はそうでもなかったそうなんですけどギルド側が個人の力量を把握してなくて新人の冒険者の多くがなくなってしまったことがあって、それからは一人一人しっかり調べるようになったんですよ。」

 上泉「なるほど、そうなんですね。」

 受付嬢「あとは魔力測定ですね、この水晶に触ってみて下さい、特殊な魔道具で体内魔力を調べてくれます。」

 上泉「了解です、それじゃあ……」


 そして俺が水晶玉に手を置いて測定が始まる、ほんのり水晶玉が光って光が収まると何かの文字が浮かんだ。


 受付嬢「……………………え?」

 上泉「?どうしたんです?」

 受付嬢「……ちょっとまっててもらっていいですか?」

 上泉「あ、はい。」


 そういうと受付嬢は出ていき少しすると同じ水晶玉を持ってきた。


 受付嬢「すみません、上泉さん、もう一度お願いできますでしょうか?」

 上泉「あ、はい。」


 そうしてもう一度測定して、出た文字を読んだ受付嬢は……


 受付嬢「………………………………少々お待ちください。」

 上泉「あ、はい。」


 そういい、部屋を飛び出していったのだった。

………………そんな意外な結果なのか!

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