1―33 おかあさんとまいがまってるよ

 おかあさんにおこられてしまった。

 まいがつかれているから、かえったほうがいいのに。

 どうしてわかってくれないんだろう。


 あるき出したらついてきてくれるかとおもったけど、きてくれない。

 ちょっと、石をけってあそんでまってみようか。


 そうだ、おとうさんをさがしていたことにしよう。

 それなら「ごめんなさい」っていわなくてよい。


 先をすすんだけど、たくさんの人でおとうさんを見つけられない。

 男の人にぶつかって「こら」とおこられてしまった。

 こわくてはしった。うしろから「まちなさい」ときこえた。


 草の中に入って、男の人がこないのをかくにんした。

 おとうさんをさがしたいが、こわい人がどこかにいる。


 りゅっくをみられているので、これがあるとみつかるかもしれない。

 ……そうだ、草の中にりゅっくをかくそう。おとうさんをみつけてから、もどってくればいい。


 たからものは、ひーろーとかいじゅうにまもってもらおう。

 たたかえるように木のぼうもいっぱい、りゅっくにのせて、と。


 草むらからそとに出てずっとあるいたが、おとうさんはどこにもいない。

 といれにいくといっていた。といれはどこだろうか。

 こっちのほうにあるはずなんだけど……。


 あ、こんびにだ。みたことのあるまーくもある。

 あのまーくがあるおみせにだけ、といれがあるのだ。

 きっと、おとうさんはあそこにいる。


 そこまでにどうろがあった。

 しんごうはあかだ。

 ちゃんと、とまる。


 どうろは、おうだんほどうを手を上げてわたればあんぜんだ。

 じょうきゅうせいといつもいっしょにやったし、もう一人でもできる。いける。


 おかあさんとまいがまってるよ。

 おとうさんに、そういいたかった。

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