〝まさか〟の日。



右近圭一くんと、偶然会った翌日の日曜日。




「......っ、ぁの、お待たせ、しました、」




私はなぜか、

右近圭一くんと待ち合わせしていた。




理由は簡単で、右近圭一くんに、

『明日、空いてたら会えない?』と。




ど直球に誘われたからだ。




断れば良かったのに、断れなかったのは、

私が男の子に慣れてないからだと思うのに。




「......っ、やべ、ちょーかわいい、」




私を見て、

頬を染めてそう言った、右近圭一くん。




「ぅ、あの、右近くん.........?」




不思議に思って名前を呼べば。




「やっと、晃良ちゃんと話せたから。

今日は、俺、手加減する気ないからね」




フッと爽やかに笑って、そう言ってから。




──────ギュッと。




私の手を握ってきた、右近圭一くん。




こうして始まったのは、

私にとっての〝まさか〟の日になった。



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