No23『マンイーター・イーター』 筆開紙閉
※講評内で作品の内容に触れております。
致命的なネタバレにはならないように考慮していますが、
一部・ミステリ的なギミックなどの種を割ることがあります。
ご了承ください。
◇◇◇
https://kakuyomu.jp/works/16817330661497202309
虫取りをするガキと、それをニコニコ眺めるお姉さん。
そんな二人を眺める、おじさんが一人。
誰なの!?
彼の名はマンイーター・イーター。
名前のとおり、人食いを食うもの。
近年、人食いを題材としたカニバリズム作品はホラー界の一大ジャンルとなっています。
禁忌を犯すドキドキ感と、物語上の意外な真相を両立できるカニバリズムは小説のギミックとして用いやすいのもあり、現代では小説を読んでいるときに人食いに遭遇することも珍しくありません。
そういったマンイーター環境では、マンイーターだけをイートするマンイーター・イーターという存在もまた、市民権を得始めているということでしょうか。
ところで、虫ガキが存在する以上はもう一人の登場人物が存在することも自明の理です。
そう――虫。
虫ガキは虫取りに興じるガキのことですからね。
そして、本作の虫はただの虫ではない。
なにせ会話(?)ができるほどの知性を有し……さらに、人を食う。
ここで意外にも「人食い属性を有する虫」が存在したことで、お姉さん・虫ガキ・おじさん・虫という奇妙な四つどもえの構図が描かれるわけです。
ならば、ここで鳴らすゴングの音は、これしかないでしょう。
すなわち――「勝手に戦え」。
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