No17『雲から、君へ』 中田中
※講評内で作品の内容に触れております。
致命的なネタバレにはならないように考慮していますが、
一部・ミステリ的なギミックなどの種を割ることがあります。
ご了承ください。
◇◇◇
https://kakuyomu.jp/works/16817330661432152167
お姉さんは、ニコニコと虫取りするガキを眺めています。
なぜ?
そう気になるのは、もしも理由もなくニコニコと眺めるお姉さんがいたとしたら、虫ガキはそのお姉さんのことが気になるからです。
本作では、残念ながらお姉さんと虫ガキのコミュニケーションは双方向になっていません。
つまり、お姉さんはニコニコと虫ガキを眺めているし、虫ガキはそんなお姉さんを想っているのですが、二人が互いを認識することはできない状況にあるわけです。
故に、疑問は生まれない。
ある方向からみれば、これはすでに終わってしまった物語なのかもしれません。
しかし、物語にはエンドマークが打たれることがあっても、人生という道程は続いていく。
お姉さんと虫ガキの関係性について、様々なバリエーションが生まれていく本自主企画においても、本作における二人の関係性はこれまでになかった新たな角度から見た虫ガキと言えるでしょう。
ちなみに本作について、読了済の読者の方へお知らせがあります。
8月4日に公開された本作ですが、一週間後の8月11日に本編の追加エピソードとなる章が追加で公開されています。
虫ガキがお姉さんに向けた想いについて、より深掘りされたお話となっています。
未読の方はぜひご一読ください。
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