第15話 日本語のすすめ(1)

 文章をおろそかにしていると、ストーリーの面白さに関わらず、固定読者が減りかねない。


 読者を魅了するためには、文章がしっかりしていないとダメだ。それなりでもいい。だが、日本語の能力によって、筆力にも大きく差が出ると思う。


 通常、筆力は誰もが持っている。少しでも、言語の読み書きが出来るならば、筆力を持っているといえよう。強い弱いがあるにせよ、成長の可能性は十分ある。つまりは経験値だ。日本語を理解して、正しくアウトプットが出来るようになれば、いずれはレベルアップする。


 日本語には、いくつかの特徴がある。


 ひらがなやカタカナ、漢字、加えて今ではアルファベットも使う。これは、日本語表記の特徴である。

 自分のことを「私・僕・俺・わたくし」などとバリエーション豊富に言い、状況によって使い分けることがある。これを語感――分かりやすく言えば、ニュアンスという。だが、英語は「I」だけで済むのだ。


 言語によって、さまざまな特徴がある。だから、言語どうしには共通点があり、また差異も生まれる。


 もし、文章そのものに自信がないならば、日本語について向き合うことをすすめる。文章の根本にある、日本語のすすめである。


 だが、義務教育の日本語学習には限界を感じる。学校文法(=高橋文法)もそうだが、あくまでもである。


 大半は挫折する。そうでなくとも、アウトプットが出来ない。教科書の日本語学習だけでは、小説の文章は上手くならないのだ。


 筆力をさらにつけたいならば、この『日本語のすすめ』は読んだほうがいいと思う。あせって読まずに、内容をひとつひとつ理解することをすすめる。


 まあ、役に立たないかもしれないが……。

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