第6話

 ベッドに川底の泥が、小さな足跡と手型でのこされている。 

 

 違和感を、おぼえる。

 さっちゃんの幽霊だとしたら、どうしてここにくるんだろう。


 なにかするのなら、実家にいる間にするだろう。ぬいぐるみや静電気みたいに。



 あの日、私が川遊びに一緒に行かなかったのは――

 さっちゃんを可愛がる親の姿に辟易していたのもあった。

 幼いさっちゃんと一緒にいるのがすこしいやだった。さっちゃんが嫌いだから、じゃなくて。


 幽霊のしわざに見せかけた?

 だとしたら、



 


 


 


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る