第4話


 「私も一緒に行きたいな」


「お姉ちゃん!!でも、チケット2枚しかないんだ」


 お姉ちゃんが急に後ろに出てきた。


「私は自分の分を買うからいいよ」


「ごめんね」


「良いって、それよりほら」


 「うん!!お姉ちゃん」


「えっ?どうしたの?」


「血の繋がらない姉妹に挟まれるのってどう?」


姉妹達は俺の腕に抱きつく。


「その、嬉しくてあと、気持ちいいかな」


「素直だね!!お兄ちゃん」


「そういう素直なとこ、お姉ちゃん偉いと思ってるよ」



ーーーーーーーーー

 リアル


 「はぁ!!」


目が覚めた!俺はどうして、急にこっちに来てしまったんだろう。


 「起きて!!ご飯よ!」


姉が部屋に入って来ている。


 「ほら妹も家族も待ってるから!!」


「俺はいい。それより寝たい」


「だから、その前にご飯だって」


「お母さんに冷めてもいいから残しといてって伝えといて」


「うちはいつもみんなで食べてたでしょ」


「それは、もう前の話だよね。お姉ちゃん」


「・・・っ、今はもう弟がそうじゃないって分かったんだから、みんなで仲良く」


「無理だよ。みんなで仲良くなんて。あと俺はこれから元の世界に戻ってご飯食べてくるから」


「はぁ、まだそんな変なこと言ってるのね」


いつまで経っても、俺を今度こそは信じてるって約束しても信じてくれない。


 「とりあえず、下で待ってるから」


お姉ちゃんは部屋に出る。



 そして、俺も睡眠に戻る。


ーーーーーー


 夢


 「お兄ちゃん!!お兄ちゃん」


「大丈夫??」


「うん」


「もう、恥ずかしかくて倒れるとかベタだな」


「ごめん、心配かけて」


「いいよ。それよりご飯食べよう」


「うん」

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