どんなに心の中に

激流があっても

この体から

一切

放たれること

なければ

なんにもなくて


※※※


今さら叫んだって

遅くなる

ことばかりだ


※※※※


私のなかにはいつも何か、疑問があります。それはずっとソファの上にでもいるように丸くなりくつろぎ眠っています。


しかしそれがふいに起き出し、私の中で暴れだして、収拾がつかなくなった時には、もう全ては終わってしまったことのように、その先が決まってしまいます。


私はそれに対し、驚き恐れて、何度も繰り返し「なぜ?」と問います。けれど、繰り返すうちに、どうして私は問うのか、自分でもわからなくなってきます。「なぜわたしはこの問題にこんなに固執するのか?」疑問が疑問を生み、またさらに固執して、おそらくもはや疑問なんて存在しないとさえ思うほど、わたしのなかでふくれあがり、こじれていきます。私はとりつかれたようになり、歯止めがきかず、全く狂乱してしまう。


二番目にいいことは、それが起きても気づかぬふりをして、暴れつかれるまでやり過ごすこと、一番いいことはそれに驚かずに手なずけてやることです。


これが一時の狂乱であるとして、私はそれをやり過ごせば、何ごともなくいられる。


どちらもまだ成功していません。

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