第43話真田洋子と大塚ひかりの不満 大塚ひかりの「胸増強」計画

私、真田洋子と大塚ひかりちゃん(音楽部の後輩)は、愛ちゃんと悟君を家に送るまでは、我慢していた。

(愛ちゃん、痛々しいし、悟君も頑張っておんぶしていたから)

でも、少し離れて、大文句大会になった。


「愛ちゃん、ベタベタし過ぎ、おんぶって何事?」

「そう思います、松葉杖でいいのに」

「ねえ・・・無理やり、胸をさ・・・悟君の背中に・・・あいつ・・・この時とばかりに」

「私も、あれほどあればなあ・・・」

「ああ・・・うん・・・でも、ひかりちゃん、可愛いよ」

「ねえ、洋子先輩、何カップ?」

「えーっと・・・Eカップになった」

「蹴飛ばしますよ、私Aカップだもん」

「怒らないでよ、愛の話でしょ?」

「でもなあ・・・悟先輩って胸派でないと思うんです」

「うん、それは、そうかな、白鳥恭子の胸にも興味ないし」

「あれは・・・垂れていますもの」

「私も垂れるのかな、やがて」

「いや、胸の話でなくて!もうよしましょう!」

「うん・・・愛ちゃんと悟君の話だよね」

「私、嫌な予感しているんです」

「・・・って何?」

「愛先輩が、悟先輩にベッタリになって、復活するとか」

「そうかなあ・・・今日だけでは?」

「何しろ、同じお乳で育っていて」

「お乳が引き合うの?」

「うん、お乳が磁石になるとか」

「メチャ妄想だよ、私、負けないよ」

「それは洋子先輩はいいですよ、Eカップだもの」

(また、ひかりの、胸コンプレックスが復活した)

「泣かないでよ、大きくなるって、いずれ」

「そうかな、牛乳飲むかな、毎日」

「ザクロも効くらしいよ」

「ありがとうございます、早速」


この後、真田洋子は、大塚ひかりと、24時間スーパーに直行。

大塚ひかりの「胸増強」を目的に、ザクロを探し回った。

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