第20話悟を責めよう!(嫉妬ではないですが、許せないので)①

私(愛)が、「こんばんは!」と、玄関ドアを開けると、香織ママが「うん!」とお出迎え。

(おまけに、グータッチ!)

(つまり、悟をボコボコにしていいよ!の元気をもらいました)


勝手知ったる階段(誕生以来かも)を、のぼって・・・

(音が重くなった?それ、うるさいです)

(テニスで鍛えて、筋肉と体重が、少々・・・これが大事!増えただけですから)


ノックなんてしません。

(アヤシイことしていないかも、確認したいので)


・・・おっと、憎らしい悟がいました。

(偉そうに指揮者用の楽譜読んでいるし)

(絶対、ポーズですって・・・)

(女子2人とデートしたのに、何事もない顔?)

(マジにフラチな男で、公然浮気男・・・って意味不明だ)


おまけに、悟はとぼけた顔に、とぼけた声。

「愛、何かあったの?新しいパジャマ見せたかったの?」

「前は、熊のプーさんで、今度は花柄?」

(遠回しに、太ったって言いたい、そう思った)

(前のが太って入らなくなった、と言う意味で)


もう、イライラするので、悟の頬を両手で挟みました。

「あのさ・・・パジャマがどうのこうのではないの」

(悟・・・腰を引いて、逃げようとするし・・・捕獲します!)


悟は、痛そうな顔。

(でも、この顏が好き、子供の頃と一緒、泣かせたくなった)

「あのさ、何もなかったの?」

(・・・ここで失敗した、舌足らずになった、私の悪い癖)


悟は、目をまん丸に。

(これ・・・可愛い、全く意味不明の時の悟だから)

「え?何が?」(予想通り、何もわかっていない)


「だから、洋子と春香とデートしたよね」

(・・・嫉妬ではなくて、悟がフラチかどうかの確認です)

悟は、また逃げようとするから、グイッと迫りました。

(30センチの距離!)


すると悟は、下を向きました。

(おい・・・どこ見ている?恥ずかしい、そこは)

「ねえ、愛、その前にさ・・・」


「何よ!言い訳する気?」

(どんと来い!の心意気です・・・意味不明は私かも)


悟は、顏を上に、そして横に。

「胸のボタン、外れて・・・見えてる」


やばいので、確認。

(・・・どうしよう・・・外れてた・・・見たのかな)

「悟・・・見えたんだよね」

(聞き返して、真っ赤だ・・・恥ずかしい)


悟の声も上ずりました。

(腹黒のくせに・・・案外純真なところも・・・ポーズかな)

「はやく直してよ」


でも、こういう時に限って焦るんです。(汗も出て来た)

それでも直して・・・と思ったら、また外れて面倒になった。

(悟なら、いいかなって)

(そう思ったら苛めたくなった)


「見たい?悟」

(そのまま、ブンと・・・距離も詰めて)

(これ以上は、見せないけれど)


そんなことをしているので、全く話が進まないんです。

でも、夜は長いし、悟といるのは、楽しいから。

あ・・・彼氏でなくて、お乳きょうだいで、私が10分姉です。

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