第2話僕は若宮悟、主役・・・なの?

僕は、若宮悟。16歳。都内世田谷区の私立高校2年生。音楽部に所属。

音楽部では、コンサートマスター兼部長。最近は指揮者もしています。

高校の定期演奏会には伝統があり、それに恥じないよう、練習に励んでいます。

志望は上野にある音楽大学。現時点での合否予測は、A判定(大丈夫かな程度)

学園生活は、順調。

音楽部は、かなり仕上がっているし、部員も規律を持ちながらも、人間関係は良好。(大きなトラブルはない程度ですが)


さて、最近変化があったとすれば、隣の家の幼馴染、中山愛とのこと。(ちなみに同じ高校で、同じクラス)

つい昨日まで、一緒に登下校していました。(周囲からは仲良く見えたらしい)


しかし、僕としては、次のような問題を感じていたのです。

端的に言えば(箇条書きにすると)

① お互いに忙しい。(僕は音楽部でヴァイオリン、最近は指揮者も)(愛はテニス部練習)

② 時間が合わない。(練習時間の終わりが、互いに不定期)

③ お互いに、話す相手が違う。(僕は部員と話すのが多い)

(愛は、学園全体の人気者、好意を寄せる男子も多い)

(幼馴染みなら紹介しろと、強要して来る奴も、何人かいる)

④ いつまでも、幼馴染みの関係に縛られる必要はない。


理由を言って「今後は別々に登校しよう」愛にそれを言ったら、少し変な顔。

(言うのが遅かったのかもしれない)

(愛は、そもそも、一緒の登下校が嫌だったのかもしれない)


愛が、「わかった、そうしよう」と、「勢いよく」、言ってくれたので、僕としては安心。

(これで、愛に好意を寄せる男子連中から、文句を言われないで済むと)(グッスリと眠ることが出来ました)


次の日の朝は、グッスリと眠り過ぎて、朝寝坊。

慌てて制服に着替えて、玄関に出たら、驚いた。

隣のクラスの三条春香(音楽部、ヴァイオリン)が立って待っているのだから。

(意味不明・・・同じ電車だけど)


おまけに、三条春香ににらまれた。

「今日、一緒にって言ったでしょ?隣の駅から歩いたの」

恥ずかしかった。(母が玄関から、のぞいているし)

「あ・・・そうだった?忘れてた」


三条春香は、ブンと肩をぶつけて来た。

「ねえ、後ろで、中山愛が見ている、少し嫌」


仕方ない、速足で歩くことにした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る