10話 修羅場の対処法
さて、また独り言を言わせてもらおう。嫌なら聞き流してくれ。
まあ、嫌だと言っても言わせてもらうが。
何故独り言を言うのかって?時間が余り過ぎたんだ。大人の事情という物だ、察してくれ。まあ、私自身大人ではないのだがな。
あぁそうだ。この独り言には何の意味も無い。これからも偶に独り言を言う機会が有ると思うが気にせず聞き流してくれ。もし聞くとしても聞いたらこの先を知ってしまうかもしれないが。
そんな事が嫌いであったり単純に早く続きが知りたい人は前回同様聞き流してくれ。
最後に一つ、この独り言で話すのは飽くまでも私の持論だ。別に誰かを貶したりだとか馬鹿にするような意図は無い。炎上しても私はどうでもいいが。
もし不快になったのならこの物語を閉じればいい。不快になった事に対してクレームを入れたりするのは勝手にやってくれ。応答しないから。
君は痴漢冤罪を聞いた事はあるか?一度はあるだろう。
今一度痴漢冤罪について説明しておこう。
痴漢冤罪とは主に混んでいる電車などの閉鎖空間で行われる物だ。
内容を分かりやすく説明しよう
男性が片手で吊り革を持ち、もう片方の手は空いていました。
男性が普通に何事も無く電車に乗っていると突如近くに居た女が叫びました「この人痴漢です!」と。
これを聞いた周囲の人は駅員を呼んだりその男性を抑えたりしました。
男性は弁明しましたが信じてもらえず警察に連行されてしまい、女に多額の賠償金を支払う事になりました。
これが痴漢冤罪だ。
恐ろしいのは突如起こることだ。何の心の準備も出来ていないのに起きてしまう。そして男性側の言い分が通らないのが最も恐ろしい。
さて、もし私がこうなったらどうするか。私は女だから遭う事はないだろうがもし起こったらどうするかを言おう。
まず「やっていない」と言い、それでも相手がやったと言うのならこう言う「では繊維鑑定やDNA鑑定、指紋検査をしましょう。私は貴女に触れていないのですから当然検出される筈がありません」ここで普通の人間なら怯むがあいつ等は人間じゃない。だから「これ以上騒がれる様でしたら侮辱罪で起訴します」こう言ったら大体の奴は起訴を恐れて逃げていく。その後録音等の証拠を使用し弁護士に相談した後起訴しよう。慈悲なんて無い。
まあ、これは私がそんな状況になったら。の話だから気にしなくていい。そもそも私は女だからな。
今回も最後まで聞くなんて…時間の無駄だ。もっと有意義な事に使うといい。感謝はしよう。
豆知識だが、学校や仕事を休んだりして将来への不安を感じる時が有ると思う。これには名前があり「スクールディプレッション」と言う。まあ、嘘なんだが。
閑話休題
「くっ…殺せ」
『バケモンだろこいつ。全く抵抗できねぇ』
「ふへ、やっと追い詰めましたよ」
必死に逃げていたが通路の突き当りで抵抗虚しく捕まり押し倒されてしまった。
目が捕食者の目をしてるし舌舐めずりしてるし力強すぎて全く振りほどけないしどうしようもない。
「誰か助けて!」
「そんな事言っても誰も助けに来ませんよ。大人しく食べられてください」
「忍!赤花!誰でもいいから助けて!」
「現実はそんな都合よくいかないんですよ。諦めて「英理歌!大丈夫!?」は?」
「助かった!忍、この捕食者を退けてくれないか?私の貞操の危機なんだ」
必死に藻掻いていると忍が駆け付けてくれた。これが蜘蛛の糸という奴か。このまま忍が来てくれなかったら…想像したくもない。
「ボクノエリカニナニシテルノ?」
「漸く捕まえられたのに邪魔しないでください。貴女はお呼びじゃないんです。帰ってください。しっしっ」
「ナニシテルノッテキイテルノ」
「何してるのって見てわからないんですか?ちょっといただきますしようかと」
「ソンナコトユルサナイヨ」
「貴女の許しは必要ないです。英理歌さんは貴女の物じゃないんですよ。」
「……ボクより胸無いくせに」
「あ!今言っちゃいけない事言いましたね!胸なんて関係ないですよ!所詮脂肪の塊なんですよあんな物!」
「その脂肪の塊すらないツルペタさん。もうちょっと食事の量を増やしたら?」
よし、喧嘩してる今の内に逃げよう。こんな所に居たら命が幾らあっても足りない。
『あー、魔王からは逃げられない。って知ってるか?』
勿論知っている。しかしここで逃げなければ私は美味しくいただかれるだろう。やれるやれないではなくやるしかないんだ。
「「どこ行こうとしてるの(んですか)?」」
「いやどこにも行こうとしていない安心してくれ私は大人しくここで座っていようそちらは好きにやってくれ」
逃げようと立ち上がり歩き始めた瞬間二人がハイライトの消えた目でこちらを見てくる。後ろに目でも付いているのか?
どうしよう、どうすればこの状況を打開できる?
『オマエが「喧嘩するんだったら無視する」とか言えば済むんじゃねぇの?』
……それしかないな
「それ以上喧嘩するんだったら金輪際関わらないようにするが?」
「「許して(ください)!!」」
二人して息が合っている。仲が良いのか悪いのか…
「まず第一に雅、お前は私のストーカーだろう?こんな大胆にやってきたらストーカーじゃなくて強姦だ」
「すみません、久しぶりでちょっと気が昂っちゃっいまして」
久しぶりだからとはいえちょっとどころか大分気が昂ってたように思えるが本人からすればちょっとなのだろう。大分気が昂った時が恐ろしいな。
「ちょっと?まあいい。次に忍、助けに来たはずなのに何故状況をよりカオスにした?」
「ごめん…」
「はぁ…雅、お前は三日間ストーカー禁止」
『期間限定のストーカー禁止とか意味分かんねぇな』
うるさい、私にも分からない。
「何故ですか!?漸く会えたのに!酷いです!異議!異議を申し立てます!」
「異議を却下する。次に忍、お前は今日一日ボディタッチ禁止だ」
「え!?ボ、ボクの生きる意味が…」
「病室に戻るぞ。雅に追いかけられた所為で傷が痛む」
「あっ、ご、ごめんなさい。私の所為で…今から死にますね」
「死ぬな。死のうとしたら期間伸ばすぞ」
「はい生きますだからどうかそれだけはご勘弁を」
「ボクの存在意義消えた……」
「忍はデートする約束をしただろう」
「は?」
「ふっ」
互いに鼻で笑ったりして威嚇し合っている。勘弁してくれ、こんなペースで喧嘩されたら諌めるのも面倒臭くなる。
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