第12話 第三訓練所

放課後……


 俺はレオンとともに学院の地下にある訓練所へと足を運んでいた。


 訓練所


 全部で3つあり、主に授業、生徒の自主訓練などで使われる


 まず剣術訓練を行う第一訓練所、魔術訓練で行う第二訓練所。

 そして地下にある第三訓練所。


 第一訓練所は以前行った剣術指導の授業で使った訓練所だ

 

 第二訓練所は主に魔術指導など授業内などで使われるのがほとんどだ


 第三訓練所はほかとは違い、昔のとある英雄が魔術を用いて作ったとされている。

 生徒一人一人の魔力、生体を管理しておりそれらの情報から個人にあった施設を生み出す。


 その施設は自身で好きなようにカスタマイズでき気に入らない箇所を修正したり、魔力を使って生み出された魔物なんかを呼び出して戦うことも可能だ。

 また、自分以外にも他人を招待することも可能なのだそうだ。


 どうやってそんな大規模なものを作り出したのかはわからない。国家機密というやつらしい


 「レオンは来たことあるのか?」

 「いや、実はないんだ。一度来てみたいと思ってはいたんだが機会がなくてな」


 まぁ入学してからあまり経ってないしな。

 そんな短い間でこんなにレオンと仲が深まったのは運がよかった。


 もしレオンに出会ってなかったら俺は一生クラス内でボッチだったかもしれない。


 ありがとうレオン、と心の中で呟いていきながら石造りの階段を一段ずつ降りていく。

 

 第三訓練所の作りは迷宮のようで、どことなく不気味な感じが漂っている。

 そういうのに慣れてないお貴族様はあまり近寄らない場所なのかもな。

 

 「そういえば今放課後だし、混んでたりしてないのか?」

 「ああ、その辺は大丈夫だ。入った時点で各々の魔力、生体を感知して部屋をわけるらしい。だから誰かと出会う心配はない」


 腰に両手を当て自身の鼻をフンっと鳴らしながら自信ありげにそう告げる。


 しかしレオンの言葉を聞く限り、まるで迷宮みたいだな。


 「お!ついたぞ」

 

 気が付くと目の前には以前戦ったオークを彷彿とさせ……いやそれ以上に巨大な扉があった


 「すげぇ」


 思わず感嘆の声を漏らしてしまう。

 それほど目の前にあるもののは存在感があった。


 確か部屋に入るにはそばにある書見台をつかうんだったよな。

 そう思って俺は周囲を見渡すと……


 「なあ、レオン……」

 「ああ、わかってるぜ。アレス」


 俺たちは互いの顔を見合うとそこにいる者へと声をかける


 「おい、なんでここにいるんだよ」

 「え?」


 少女、いやソフィア・スタッフォードはそんな間抜けな声を出しながら振り返る。


 

 

 


 

 



 

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