第19話 最高に幸せな仲間たち

夜。晶人の部屋。


「話って何?」

「晶人…」


私、言うんだ。もう晶人の彼女ではいられない。今は青杜の彼女だ。


「私と別れてください。」


晶人は、驚く様子もなく、あっさり、


「そっか。上手くいったんだね。」


と言ったので私がキョトンとしていると、


「今まで俺のこと楽しませてくれてありがとう。無茶振りとかしたり、勝手に無期限カップルとか言ったりして、色々ごめんね。兄ちゃんと幸せになってね。」


私が、何で青杜のこと…と聞くと、なーいしょ☆と言って教えてくれなかった。

でも、これで兄妹仲も、モヤモヤしてたことも全部良くなった気がする。



穂波と柚葉には、この前は嘘をついていたこと、今は本当に青杜と付き合ったこと、すべてを話すと、


『やっぱり、うちらはベスフレだね!』

『最初からこうなることは目に見えてたぞぉ〜〜??』


と言ってくれた。やっぱり私達は、ベストフレンドだ!






〜青杜と晶人〜



「なあ、兄貴。そろそろ俺のモンか、兄貴のモン、決着付けねえか。」


晶人がいきなりそんなことを言い始めた。


「いいけど、なにで?」

「もちろん、俺らがずっとやってきた、バスケだろ。」

「何回ゴールで決着?」

「男らしく、5本勝負で行こうじゃねえか。」

「いいねえ、望むところだ。」


俺らの勝負はとても熱いものだった。まあ、結果は俺が勝ったんだけど。


「やっぱ兄貴、強えな。完敗だぜ。はーあ。俺もこれで終わりか。ははっ。兄貴の気持ちは十分伝わったよ。香菜は兄貴のモンだ。俺は、香菜から別れを切り出されるまで知らんぷりしとく。明後日、香菜の友達の柚葉ってやつに、時間稼ぎをさせる。で、誰もいなくなったときに、榎本に告白させる。それで香菜は教室から出て兄貴にばったり会う、そこで兄貴の出番だ。俺はここまで仕組んでやる。精一杯香菜に気持ちを伝えてこい。わかったな?」


「どっちが兄貴だよ(笑)俺が兄貴なのに何でお前の方が立場、上なんだよ?(笑)」

「別にいいだろ。とりあえず、頑張れよ。俺のことは気にせずに。」

「おう。ありがとうな。お前は最高の弟だ。」

「うるせえよ(笑)」


これで俺と香菜の関係も終わりか。これからは普通の兄妹関係か。でもまあ、好きな人には幸せになって欲しいし、兄貴にも幸せになって欲しいからハッピーな感じで終わったのかな?兄貴、香菜、幸せになれよ。幸せになんなかったらおれ、ぜってえ許さねえからな。




榎本夕生えもとゆう


俺ってやっぱ演技上手いな。いや、桜田さんが演技なのか?それとも、あれが俺の本心?もしそうだとしたら、俺が桜田さんのこと好きみたいじゃん?!違うからぁ!!!俺には俺で好きな人いるし!!…え?誰か聞きたいの?なんで??


俺の好きな人聞いて何になる?俺今回ばかりのゲストみたいなもんなのに?皆もいきなりびっくりしたろ。知らねえ男出てきて。なんかこれは裏に繋がりそうだからもう言わねえけど。お、俺の好きな人?松本穂波まつもとほなみさんだけど?


え?松本さん、彼氏さんいんの?!まじか…でもあんな可愛い子に彼氏ができないわけがないよな…ああああ。俺の恋愛ライフが終わったああああ!!!!






FIN







___________________




最後まで読んでくださりありがとうございました。

少し展開が早かったらごめんなさい。皆様のように20話以上にも到達することがあまりできないため、今回でも結構長めの小説になったと自分では思っています。

今回の小説の内容、いかがでしたでしょうか?もしかしたら、所々の部分で、「あれもしかしてここ…」と察しの良い方は気づいたかもしれません。多分合ってますよ(笑)ここまで書けたのは皆様が応援コメントをくれたり、いいねを押してくれたからです。皆様、本当にありがとうございました!香菜ちゃんの想像画や、晶人と青杜の想像画、また、柚葉ちゃんと穂波ちゃんの想像画、ほぼゲストな榎本くんの想像画を近況ノートに載せてあります。この小説へのURLの貼り方がわからないので、このような形で報告させてください。この小説を毎回楽しみにしてくれていた方々、とても嬉しかったです!これからも色々なジャンルの恋愛物語に挑戦していきますので、何卒よろしくお願いします!

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冷酷男に"一日だけ"彼氏役をしてもらうはずだった 凪@執筆休息中 @_harunohi_143

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