パシャリ、パシャリ、 今日を生きた幸せを焼きつける音がする

これも愛の形かもしれない。
彼女との距離は変わらないけれど、カメラを通して、主人公は遠くから近くに、さらに胸中へと辿り着こうとしていく所が良い。

僕はカメラマン。
君は被写体。
そこにどうして指示以外の言葉が必要だろうか?
二人の関係性を説明する言葉は必要ない。
それだけで十分だとする言葉には、納得してしまう説得力がある。

綺麗に整った笑顔、凛々しい表情。
どれも彼女を示すもの。
だけれども、整った完璧には生への渇望、躍動感が足らないのだろう。

苦しむ姿、最後まで撮りたいと考えている僕。
彼女の人生と共に生き、見守りたいといっているようなもの。
きっと彼なりの彼女の愛し方なのだろう。

最後まで撮らせる許可をしているのなら、彼女なりの彼の愛し方だと思う。

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