外伝 ローナの街の仲間たち編

イレイザのクリーニング屋さん

第29話 服を綺麗にします

 服を綺麗にします

 ~イレイザ~


 私は白のシャツに緑のかわいいエプロン、頭巾も付けて、おしゃれな新しいお店で店番のお仕事中です!

 この港町ローナでクリーニング屋さんを営んでいて、マリィさんが税金を最低割合にしたから沢山の労働者の方が毎日働いては、私の所に汚れた服を持ってきてお金を払ってクリーニングを頼みます!

 カランカランとドアに取り付けたベルが鳴ってお客さんがクリーニングを頼んで来ます!

「イレイザちゃん、シャツとズボンを三つずつ頼むよ」

 常連のおじちゃんの手でカウンターに置かれる軽く畳まれた服を確認します。

「はい!ただ今、受け付けますね~!銅貨を12枚になります!」

 ズボンもシャツもみんなリーブ銅貨2枚で受付です。

「あいよ」

 おじさんも市民の日給以上を気前よく払ってくれます~!

 大繁盛です!

 昔はこんなに豊かで恵まれた街で暮らしが出来るなんて信じられなかったのですけど

 この街を作ったマリィさんの上げてきた戦果を思うと納得です!

 彼女は傭兵ギルドの登録から、最短記録でレベル12の英雄になった凄い人でレベルの低い内からドラゴンを倒してしまったドラゴンキラーでもあります!


 カランカランとドアベルが鳴ります。


「お嬢さん、ここの噂を聞いて来たのだがこの服の汚れはいけるかね?」

 お金を持っていそうな商人風のおじさんです!

「べったりと付いたソースですが行けますよ!銀貨1枚でお任せです!」

 ぼったくりでは有りません!私でなければできない仕事なので!!

「よろしく頼むよ。うまくできたら知り合いにも宣伝しておくよ」

 新しい宣伝者確保の為に頑張らないと!


 え~と何の考えをしていたっけ?そう!ドラゴンキラーです!

 本当はドラゴンキラーに認定されるのは、レベル15オーバーからですが既に匹敵するのではと言われていて、王様から開拓のついでに異国の私猟船撃沈を勅命され、提督として達成するという華々しい戦果も挙げています!

 街の開拓も成功していて今まで誰も手が付けられなかったダンジョン多発地帯をダンジョンブレイク連発と言う力技で解消して、付近に潜んでいた海賊も提督として貸与されていた戦艦レクイエムの魔導砲で全滅させちゃいました!

 その後の開拓も華麗で学術都市のアテナから与えられたイージスの肩当ての力でボロボロの海賊の船を魔導フロートとしてお友達のアリスちゃんが操って、全滅させて焼き尽くした海賊の島に魔導フロートの飛び交う港街を作っちゃいました!

 実は私、この人の仲間として一緒にダンジョンブレイクをして、海賊を倒してこの街もちょっと関わりあるアイディアを出しました!

 この街のお店はマリィさんの仲間で皆出資していて。

 提案したマリィさんに出資する商人のエレノアさんが言うには先行者利益というそうです!

 私のやっているお店も、私も出資したからタダです。

 先行者利益凄い!


 ちょっと、考え事をしながら受付を繰り返してセーラ銀貨1枚にリーブ銅貨12枚の市民の日給二日分を儲かっちゃいました!


 カランカランとドアベルが鳴ります。

 次のお客様は黒い髪にそれを前で纏める髪飾り、灰色の目に襟の大きなマントを着づらそうにしてますね~?誰だろうな~?

「イレイザ先生~ダンジョン潰しのお時間です!行こう!」

 マリィさんでした。

「はい~…」

 お店はドアを開けてオープンの板をクローズにして戸締りします。

 日常を満喫する時間はお終いでここからは戦士の時間です。

 私の副業のギルドマスター補助の始まりです。


 毎日っ、磨いてるっ魔導鎧に体を締められって!起動したら裏口から出発です。

「イレイザ先生、太ってない?運動に行こうね?」

 「余計なお世話です~!」

 マリィさんはギルドマスターなのに私の事に気を使ってくれますがデリカシーは微妙な人です。

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