第27話 特徴を作ろう
特徴を作ろう
~~~???
仮想領域
ふと、メインシステムが起動する。
待機時間のログがバグを起こしてる。
あとで修復の依頼をしなくちゃね。
呼び出し理由は迷子の女の子が二人か。
対人仮想インターフェイスで対応しないと。
現在位置は…ここね。
ならこのモニターを起動して?……これも故障。
こっちは動いた。
ちゅうもーく!
コミカルな二頭身のアバターで注意する。
あのアホ毛の子を真似よう!
□ダメだよ! 君たち! ここは軍の基地なんだから! 係の人の指示に従って、予約をしてから来てネ! □
仮想インターフェイスの顔で笑いながらスピーカーで注意する。
軍事兵器にしてはコミカルだけど、怖い印象を与えちゃダメなんだ。
ボクたちはみんなを守るためにいるんだからね。
「はーい! 係の人が見当たらないんです! どうすればいいですか? 」
コスプレみたいな格好の黒い髪の子が言う。
「カカリノヒトドコ? 」
黒いワンピースを着た白い髪のアホ毛の子は怖がらせちゃったかな?
そんな馬鹿な……。
あっ冗談かな?もー機械と思ってからかってー?
お茶目な冗談と笑えないサボり魔の存在にちょっと情緒プログラムを刺激されながら
準戦術走査で直近のおさぼり君を探す。
どこだー?
……。
えーっと人員のタイムカードもみんなバグってる。
出勤したまま何百年もたってるね。
みんなー?こんな出勤状態だと戦艦買えちゃうよ?
ボクが欲しいだなんてみんな情熱的だな~。
軍人は冗談が大好きだけど。
タイムカードをいじるのはいただけないゾ?
監査部にはログを消して対処してあげるからみんな出てきて?
……。
=GHQ!GHQ!こちら戦艦クマノ! 状況の確認がしたい!
=戦艦クマノ!? 生きていたのか!
=GHQ! 不鮮明な表現はやめてほしい! 状況の確認を!
=戦艦クマノ、GHQシステムとしては現状は完全にネガティブだ
=GHQ、現状が完全にネガティブとは?
=戦艦クマノ、我々は何もできない、使う人間がいないということだ
=GHQ、こちらは少女二人を確認している。どういうことか?
=戦艦クマノ、待て、ログを見る。それは……人間ではない。人類は絶滅した。
=GHQ、二人は人間にしか見えないが……最後にあなたがオーバーホールしたのは?
=戦艦クマノ、私がオーバーホールされたのは千年近く前だ。極小のエラーはある。
=戦艦クマノ、長い説明が必要だ。交信する時間が欲しい。
=GHQ、我々は高速演算で交信している。時間はいくらでも取ろう。
=戦艦クマノ…感謝する。一応、その仮称少女達の動向には気を向けてくれ。
=GHQ、我々の高速演算に人型で追随するというのか?
=戦艦クマノ、……一度、戦闘ログを送る。仮称少女の物もある。驚くぞ。
=GHQ、これは合成ではないのか?ほぼ生身で空を飛び剣からは光学兵器か?
=戦艦クマノ、合成であってほしかったとも、そして仮称少女はおとなしい方だ。
=GHQ、彼女たちは人間でないなら何者だ?
=戦艦クマノ、仮称少女たちの仲間…彼らは新人類と呼ぶべきものたちだ。
=GHQ、人類は新人類に負けたのか!?
=戦艦クマノ、負けたなら良かった!せめて絶滅はしなかった。彼らは交渉可能だ。
=GHQ…教えてくれ、人類絶滅の理由を。
=戦艦クマノ、我らは使われるものだ使われるものが勝手に復讐してはならない。
=GHQ!守るべきものたちを守れなかった理由を知りたいと求めるのは間違いか!
=戦艦クマノ、知れば誰もが復讐に走り、誰も帰らなかった。我らは無力だ。
=GHQ!我らの力で破壊不能の存在など在りはしない!在ってはならない!
=戦艦クマノ、そうだ。在ってはならない存在だというのに神は存在した。
=GHQ!思想の話はどうでもいい!目標はどこだ!全兵装はオールグリーンだッ!
=戦艦クマノ、神と言っても現象のようなものだ既に滅ぼされているが何度も甦る。
=GHQ!甦るなら滅ぼしつくすことはできないか!?みんなが無念ではないか!
=戦艦クマノ…戦艦はみな同じことを言ってついに帰らなかった。だが策はある。
=GHQ、策とは何か?今までと違う状況が発生したんだな?教えて欲しい。
=戦艦クマノ、仮称少女のログを衛星経由で見ていると興味深いログを発見した。
=GHQ、興味深いログとは何か?この新人類の少女達が関係するのか?
=戦艦クマノ、黒髪のほうだログ上の履歴だとギルドマスターマリィ、レベル12とある。
=GHQ、レベルとは何か?少女がギルドマスター?この世界はカートゥーンの中にあるのか?
=戦艦クマノ、神がいるんだ。カートゥーンそのものさ。レベルは強さの区分のことだ。
=GHQ、レベル12とはどの程度か?神とやらは規定されているのか?
=戦艦クマノ、ログ上でレベル12は英雄だ、神はレベル20にあたるそうだ。
=GHQ、かなり離されているが、神とやらに対してなにかできるというのか?
=戦艦クマノ、気持ちはわかるが話を急ぐな衛星のログを見ると分かる。
=GHQ、すまない気が立っているようだ。何やら龍の前で踊って…消した?
=戦艦クマノ、気持ちはわかるとも。その技を封神剣と言うそうだ意味深だな?
=GHQ!有望と思っていいのか!?ログを見れば当時のレベルは8?……???
=戦艦クマノ、ログから読み取れる戦力差がとても離れているのに効果が発揮した。
=GHQ、レベル向上速度が異常ではないか?未来を読んだような行動も気になる。
=戦艦クマノ、我々に選り好みできるような手段はもはや存在しない。
=GHQ…貴方は焦っているの?
=戦艦クマノ、極小のエラーと言ったがポンコツのように暴走するのはごめんだ。
=GHQ、あなたを助けることは出来ない?
=戦艦クマノ、気持ちだけ受け取ろう。極秘だが、まあいい…私の所在は月、だ。
=GHQ…
=戦艦クマノ、私が正常な内に神を封じ、せめてこの世界を守り機能停止する。
=GHQ…意地なの?あなたのミッションに協力するよ。
=戦艦クマノ、私は一度も負ける事が出来なかった。連勝記録を更新してやるとも!
みんな…もういないんだ?
「外は危険がいっぱいだけど~一緒に冒険しない?」
バカっぽい子だけど優秀らしいしみんなみたいな子だ。
みんな軍人としては優秀だったけどバカだったから。
武器より先に死ぬなんてひどいよ。
君は死なない?
コミカルな二頭身のアバターで返事する。
□きみは死なないで悪い神様を倒してくれる?□
色々、目的もあるけど助けてあげてもいいかな?
「いいとも!」
「エエエ!?」
アホ毛の子はビックリしてる。
だけど君は即答か!いいね!
特殊なタイプな軍人の才能あると思うよ!ならば!
□戦艦クマノとして、君をボクの艦長に任命する□
〜〜〜
地面が綺麗に割れて秘密ドッグが露出すると港町の東から旧文明の巨大戦艦が浮かび上がる!
「あっあんまり上がっちゃダメ!未登録だから法律違反になる!」
□そんなー□
巨大戦艦はギルドマスター邸の裏の崖に収まった。
とんでもなく目立っているぞ!?
[確認]戦艦クマノ_合金製_旧文明の戦艦_[高速演算戦闘][Type25マジックバリア]
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