第22話 衛兵長のお願い

衛兵長のお願い


~~~マリィ

王都の門にて


マリィ一行はガルド王国の北限、魔導兵器の城を中心とした王都アルテミスに到着した!


 王都アルテミスの門で通行検査を待っていると、見覚えのある顔に出会った。

アレスの街の衛兵長だ。

 衛兵長が抜けていてアレスの守りは大丈夫だろうか? と少し不安になるがギルドマスターが居たことを思い出して不安は氷解した。

 

「久しいな少女よ! いや、大戦士マリィと呼ぶべきか!」


私が大戦士になった事を知っているようだ。

大戦士になってすぐに王城に来ている私に、開拓する気があるならと推薦込みの依頼を振ってくる。


「大戦士マリィと共にドラゴンキラーを成し遂げたことが有名になって、素晴らしいことに衛兵希望者が余ってしまったのだ!あそこまで集まった衛兵希望の精鋭をそのまま返すのも惜しい、大戦士マリィの開拓地で使う気はないか?今ならあの時、ともに戦った新兵も指揮の訓練がてら教官役ごと出張させるぞ!」


私も関わりがあることが原因のようだが、こんなに次々と必要な人材が集まっていいのだろうか?もちろん返事は。


「ぜひ送ってください大戦士…衛兵長!よろしくお願いします。」


「名乗っていなかったな、私はマルスだ。 アレス衛兵長の大戦士マルス、衛兵長でいい」


あの新兵さんも新兵と名乗っているが、戦争で活躍してアレスの衛兵隊に参加した強者だ。

ドラゴン戦でレベル9になったと聞いているし、大戦士直前の戦士をその訓練教官ごと送ってくれるなんてとてもありがたい!


莫大な資本(ローナの試練と総合商会)

基幹要員(クラスメイト)

魔法使い(学園長の推薦)

精強な衛兵隊(衛兵長の推薦)

良いダンジョン!(強敵狩りにて発見)


箇条書きにするとこんなに色々揃ってしまった!

拠点も既に目を付けていたりする。

 ローナの試練周辺を改修するのだ!


 試練の場所は水浸しだったと思うかもしれないが開拓場所は海が近い方が良い。

港を作って大儲け!左うちわ!の予定なのだ。

 船は…港があれば皆集まるに違いない!

ダメだったら購入だ!お金で買えるものは買えばいい!

ローナの試練も観光場所にしちゃったりして、集客!お金儲け!の予定だ。

(あっあっ)


 港を作るって言ってもだれも反対しないし!


王国がブルポンみたいになるとはだれも考えていないみたいで、気になって国力とか、戦争とか事業を調べたりしたのだが納得した。


調べていると攻撃の規模がおかしいのだ。

戦争記録には…


侵攻してきたOO軍を大戦士XXがスキル攻撃で撃退!


とか適当なことが書いてある横に注釈で詳しいことが書いてある。

詳しくは省くが歩兵でスーパーロボと戦ったのかな?て感じだOO軍の被害が!



各地を守る、大怪獣たち。

外国からの大戦士って、そんなイメージだ。

傀儡にしようとしても操り糸ごと黒幕を引っ張ってぶっ飛ばす事だろう。


念のため、うちの街は総合商会で固めてしまうけど運悪く気合の入ったバカが来ない限りは安心して、大儲け!左うちわ!できそうだ。


ダンジョン!できたら貿易!観光!の3本柱で行こう!


街の名前は試練に因んでローナだ!

有名な!ドラゴンキラーの試練!これで集客力抜群だ!

試練で討ち取ったゴーレムの生首も生きてるぞ!

まだ出来てないけど!街の名前は決めた!

港町ローナとして、新たな拠点を作ろう!


握りこぶしを作る!


そんなことを考えていると、次々とゲートに魔導車をくぐらせるだけのハイテクそうな通行検査が終わり街の中へ。


ここがガルド王国の王都アルテミスだ!

王城である魔導兵器アルテミスまでまっすぐでっかい街道が伸びている。



殺し間かな?


まずは予定通りにマリィの実家へ挨拶に向かう。

少し緊張してきたのでマリアを見ると、マリアも妙に緊張している。


「挨拶の後はあたしの使命…目的について話すわ、聞いてくれる?」


 なんだか改まっちゃってどうしたんだろう?


 武門パパが怖いのかな?もしワル武門パパだったら私がぶっ飛ばしてあげるから安心すると良いよ?ニコニコと了承する。


「良いよ!それでマリアの実家はどっちに行けばいい?」


魔導車で大通りを運転しながら軽い感じで聞く。

アテナに比べて人が多いけど、道がバカでかい上に、皆遠巻きにしてくれるから楽に走れる。


「目的の場所はあっちよ」


指差された方を見る。



お城だ。


「開拓の挨拶は後だよ?」


おっちょこちょいさんめと頬を上げてからかう。


「お城があたしの実家よ!」


マジか…お城に個人的な挨拶ってハードルが巨大すぎて潜り放題では?どうやって潜るか…やってみてから考えるか。


「開拓の挨拶も同時にできるね!ラッキーだ!」


いいところ探しから始める。


「あたしの場合、父親の王に私室で直接の挨拶だから同時にとは行かないけど場所は近いわね」


 さらなる情報、マリアさんお姫様だった自称ではなく推定他称お姫様か〜実はお城住み込みの人で〜とかも期待していたんだけど。

今までを思い出して眉が下がってくる。


「結構な死地に付き合って貰ったんだけど怒られないかな!?」


 マリア本人とは仲が良いけど王様は他人、娘を死地に連れ回したなんて許してくれるかな?ちなワシなら許さんぞヤツザキだ。


「放任だから平気よ、毎年のように自分の子供を放流してるからね」


 流れ変わったな、そう言えば社会の勉強の時、やけに感情混じりに王様の行動を教えてもらった事がある。

そういう事だったのね。


「なら安心だね!気楽に行こう!」


「…ありがとう!」


武門パパではなく獅子パパじゃったか、なんだか悪化してる気もするけれど問題発生時に武力解決という目は完全に絶たれた〜勇者二人がかりで勝てないパパと敵対なんて無理な事だ。

対話!対話が大事ですよ!文明人としてっ!


 幸いと言っていいのかなんだか肉親への興味が薄そうだし、挨拶したらそのまま帰れそうだな!ガハハ!ただいま!


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