平安女子の✨お仕事✨短歌

カワセミ

平安女子の✨お仕事✨短歌

御簾内みすうちに女二人集まれば 行き交う男の品定めでしょ


絢爛と宮に仕えて愛想あいそにプライド 陰で毒吐く台盤所だいばんどころ


難波津なにわづか思いつくまま歌詠めと 無茶振り宮に脳フル回転


くしゃみして慌てて唱え『休息万命くそくまんみょう』 大事な時はきまり悪いワ


お役目をできぬできぬと逃げる人 プロ意識こそあらまほしけれ


居並びてフォーマル束帯きょを引けば 高欄かけてお洗濯かな


はよ帰れご機嫌伺いこちとら徹夜 むげにもできずひきつる笑顔


加持祈祷かぢきとう夜居よいの僧侶うつらうつら 気にせず雀なおかしま


麗しのみなの憧れひそやかに 呼び名それぞれ誰のことやら


顔さらし琵琶弾く女みっともない 鼻であしらえ石頭どもよ


里帰り田舎人のひそひそと 宮仕えの常とわきまえ




祭り果て散りゆく牛車くるま連なりて 四ツ辻別れちょっと残念


法華八講ほけはっこう辛気臭いと?このアツさ 講師こうじ熱唱気分はフェスよ


せレンタル牛車ギーギーと 完璧メンテと騙された




酒気さかけにて押しかけ御衣みそかけ懸緖かけお解き かけ鳴く前に急ぎ返さむ


御前にて立てた夫夜離よがれした 貴船の神よあらわしませ


ゆするして簀子すのこに置いておうぎして 髪油までに命尽きそう


肌寒し衣借りむと断られ 一張羅ゆえこっちおいでと


くれない薄様うすよう震えて持つ人の 心はかりてともしきことよ


淡青あわあお薄様うすよう柳の折枝おりえだに 心爽やかなお満ちたりて

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