第42話 おまんじゅうを食べる。

そのとき、僕とルルナとサクラさんは視聴者の意見で落尾市に潜伏していたぅ~!


そこでテレビとネットを観て、乙姫セリカの動向を知ったんだぅ~!


乙姫セリカはテレビで泣き崩れたぅ~!


大勢の聴衆が見守る中で、たくさんのカメラに囲われて乙姫セリカはそこで泣きながら訴えたぅ~!


それはワイドショウで、乙姫に同情的なコメンテーターが大勢いたぅ~!


「乙姫さん。かわいそうに。伊藤隆起に婚約破棄されそうになったんですよね?」

「大丈夫ですか? 乙姫さん。私たちはあなたの味方ですよ」

「信じられませんね。伊藤隆起。30億の借金を残して逃げ続けるなんて」


大勢の同情的なコメンテーターに囲まれながら、乙姫セリカはきれいな白金色の髪と、青い目をスポットライトで悲劇的に輝かせながら、テレビの中でさめざめと泣いたぅ~!


「信じられないことがありました。みなさん、聞いてください。私、また、伊藤くんに裏切られたんです。彼は30億の借金を私に肩代わりさせて、そこで、私にこう言ったんです。「お前が借金を払うべきだぅ~! 僕の借金はお前の借金だぅ~! 僕にはお前には見えない多量の支持者がいるぅ~! 僕がどんなひどいことを言っても、お前が悪いことになるぅ~! はははぅ~!」


うるうると泣きながら、美形な顔で震えながら、乙姫セリカはFカップの美乳を震わせてテレビで訴えたぅ~!


その途端にテレビの中の観客が一斉に立ち上がって大声で叫んだぅ~!


「悲劇っ」「悲劇っ」「悲劇っ」「悲劇っ」「悲劇っ」

「伊藤ゆるすまじ」「伊藤ゆるすまじ」「伊藤ゆるすまじ」「伊藤ゆるすまじ」

「乙姫純愛っ」「乙姫純愛っ」「乙姫純愛っ」「乙姫純愛っ」「乙姫純愛っ」


ひえええええ。視聴者は乙姫の泣いた演技にみんな黙れたぅ~!


「何故、私が責められるんでしょう。みなさんには真実が見えていません。私は伊藤くんのために命を賭けているんです。そして。彼のために死のうとも思っています。ただ、その想いを伊藤くんが利用しているんです。悪辣な彼はカワイイ顔を利用して、私を騙し続けて、30億の借金を私に背負わせて逃げるつもりです。視聴者のみなさん、聞いてください。私の声に耳を傾けてください。私のちいちゃな、弱い心には、今こそみなさんの協力が必要なんです。お願いします。お願いします」


泣きながら必死に訴え掛ける乙姫セリカの声に雰囲気だけで騙されたお茶の間が多量に騙されたぅ~!


世間では僕がまた悪役としてひどい感じになったぅ~!


「伊藤ゆるすまじ」「伊藤ゆるすまじ」「伊藤ゆるすまじ」「伊藤ゆるすまじ」


ひどいぅ~!


単なる雰囲気だけで世界は動いてるぅ~!


真実を一切冷静に見極めようとしないで、ただ、その場の雰囲気だけで、日本の人はすべて動いてるぅ~!


その中で、僕の善良な心は一部の少ない人の理解だけで、後は大勢の単なる雰囲気だけの人間たちの群れの中で押しつぶされてしまうぅ~!


ひどいぅ~!


全国の大勢の人たちが一気に僕に避難の目を向けたぅ~!


「伊藤ゆるすまじ」「伊藤ゆるすまじ」「伊藤ゆるすまじ」「伊藤ゆるすまじ」


僕のファンの人たちはゲリラ活動をやって、僕を助けるために動いてるけど、僕とファンの間では連絡も取れない状態にされてるぅ~!


政治機構が動いて、僕を反社会勢力として、ファンとの連絡を切っているぅ~!


ただ僕は今、ルルナのファンの人の地下通信しか使えない状態になってるぅ~!


僕は温泉宿で、ルルナの配信をしながら、そのとき、おまんじゅうを食べてたぅ~!


でっかいおっぱいみたいなおまんじゅうぅ~!


それをアイドルの倉井チカから渡されて、そのとろりとしたあんこをカジカジしながら、くやしさに打たれて、筋トレしていたぅ~!


どんなときでも筋トレを忘れないぅ~! 筋トレちくちくやるぅ~!


腹筋っ! 腹筋っ! 腹筋っ! 伊藤っ!


・・・女の人と一緒に筋トレするとすごい盛り上がるぅ~! うおおおおおおおおっ


それから勢いで本が出たぅ~!


ポンっ


https://kakuyomu.jp/works/16817330655549463364


慌てて、本を僕はポケットに隠したぅ~!


ルルナは僕がおまんじゅうを食べてるのをじっと見たぅ~!


「おまんじゅう美味しいの。隆起ぃ?」


「とってもおいしいぅ~! 癖になる味ぅ~!」


「私のも食べる?」


サクラさんも言ったぅ~!


「あああ。アタシのも食べなぁあああ。うまいぜえええええ。アタシのおまんじゅうは。バインバインだぜええええええ」


二人のおまんじゅうはすごくでっかいぅ~!


倉井チカのひそやかなおまんじゅうと、3人もおまんじゅうを食べて僕は幸せぅ~!


「・・・美味しいですか? 私のおまんじゅう・・・」


ファンの人たちが言ったぅ~!


> うらやましいですな。おまんじゅう三つも。

> いっぱい食べるんですな。伊藤くんは。

> お饅頭食べるとやめられなくなりますな。

> ぷるんぷるんしてますからな。

> ぶらじゃー

> ああああああああ。俺もおまんじゅうたべてええええええ。


僕は腹筋しながらおまんじゅうをいっぱい食べていたぅ~!


それから、乙姫セリカについてルルナのファンの人がコメントを残してくれたぅ~!


ルルナのファンの人が言ったぅ~!


> まあ、情勢ですからな。

> 気にしないで、ポチポチ行きましょうよ。

> 落尾市に潜伏してしばらく時間を取ろうな。

> おまんじゅうを食べる動画はたまに入れてな。

> 倉井以外のおまんじゅうを食べてほしい

> バインバイン

> このソフィーナのファン通信はワンが傍受できないように海外サーバを使った。セキュリティは完璧ばい。

> ただ、こちらから情報の発信が広くできないとこがつらいとこだな。


セキュリティってどういうことぅ~!


僕と一緒に僕におまんじゅうを上げながら汗を掻いて腹筋していたサクラさんが聞いたぅ~!


「はぁ。はぁ。どういうことだぁああああい?」


ファンの人が答えたぅ~!


> ワンは一人だけの伊藤隆起のファンバイ。ただ、伊藤隆起がそのまま配信をすれば、警察が動くと思ったバイ。そこで、ワンは隆起の友達のソフィーナに日本のより上の立場にあるアメリカのセキュリティサーバの大企業の契約を取って、ソフィーナのサーバが完全に日本で保護されるように動いたバイ。

> するとあれか? このソフィーナちゃんの配信は守られると?

> 外資系の通信企業のパッカードとの契約だな。

> そうバイ。それから、ワンはずっとソフィーナちゃんにアクセスしてくるファンを100人で見張ってるバイ。伊藤隆起を害する人間がアクセスしたら弾いてるバイ


すごいぅ~!


なにか壮絶に僕はファンの人に守られているみたいぅ~!


ルルナも僕におまんじゅうを食べさせながら、腹筋していたぅ~!


「はあはあ。いずれにせよ、隆起のファンを結集しなきゃならないと思う」


> 徐々にファンのネットワークを広げてるバイ。ソフィーナちゃんには悪いけど、徐々に伊藤隆起のファンを入れてくバイ。

> まあ、ソフィーナファンとしては仕方ないかも知れないな。

> エッチな通信をソフィーナちゃんがしてくれるなら俺はからまぬ。

> ブラジャー

> ブラジャー


そのとき、ルルナのファンの人の中から僕のファンの人たちが複数入ってきたぅ~!


> 伊藤きゅん。助けに来たるるるる。

> 伊藤くん。大丈夫?

> やっと連絡できたにゃああああ。隆起にゃああああああ。


「ファンの人たち大丈夫?」


> 今政府の監視がついてるところ。

> 反政府組織としてファンの集いを邪魔されてるぅうううう

> 伊藤くん。私のおまんじゅうもいつか食べてね

> 集ったら難癖つけて逮捕されてるところで、みんなバラバラに動いてるの

> テロを警戒とか言って、真っ当なファン集会もできなくなってる

> イジメ反対の過激発言がテロ行為だって

> 伊藤くん。腹筋がんばってwww

> 職場にたまに警察が巡回してくるようになった

> あいつら、銭湯にヤクザが行っても巡回しないのに

> エッチぃいい。

> 弱い攻撃性の低い人間が集まると巡回して乱暴を働くの

> 警察なんて表面だけで、単なる弱いものイジメ組織よ

> 半グレも取り締まってないし、ヤクザも取り締まってないのに、浮浪者だけ取り締まるし


うぅ~! 僕のファンの人たちが完全に反社会勢力になってしまったぅ~!


いずれ、イジメをする人間とブサイクな人間と正義の名の元に酷いことをする人間を排除する闇の組織シャドウデスゲイズ♪♪にしようと思っているけど、まだ時期尚早ぅ~!


僕ら3人はやっと腹筋をするのをやめて、荒い息をしながら通信したぅ~!


「はぁはぁ。とりあえず、隆起のファンの人たちには自重して隠れていて欲しいの。私たちはいずれ最悪な正義を倒すとしても、民衆を味方につけなきゃ単なる悪として倒されてしまうわ。はぁはぁ」


> わかったにゃあああああ。伊藤きゅん。応援してるにゃああああ。

> 伊藤くんが勇者だからね。

> 無理しないでね。伊藤くん。

> 私といつか腹筋しようね。

> 伊藤くんのハーレム作ろうね

> イジメはいずれ全部排除しような。年に400人も死んでるんだ。ゆるせん。

> 景気策をイメージアップ戦略で打ってはどうだろ?


「景気策ぅ~?」


> そうだ。世界に向けて、ちょっと面白い景気策を打て。

> 俺が切り抜きで世界に配る。伊藤隆起が悪じゃないことを証明しよう。

> なにかあるか?


おまんじゅうを食べて汗を掻いたのをタオルで拭いながら、僕はちょっと考えたぅ~!


世界の景気をよくする方法ぅ~!


そこで、ずっと考えてなろうのファンの人たちに協力して、実験を進めて、目途が立ち始めているある景気策をみんなに話してみることにしたぅ~!


「ウォータースライムハッピー服を作るぅ~! それで景気はよくなるぅ~!」


> ウォータースライムハーピー服?

> そりゃどんな服だ?


サクラさんが言ったぅ~!


サクラさんもバスタオルで汗を掻いているぅ~! サクラさんは全裸だぅ~!


「アタシも知りたいねぇええええ。服なんかで景気がよくなるのかい?}


> ワンが説明するバイ。隆起と色々話しながら、冒険者仲間と錬金術師で進めていた服バイ。具体的に言うと、保水性のあるウォータースライムの服に、風属性のハーピーの羽根をつけて、夏涼しくする服バイ。


> ん? どういう服だ? なぜそれが景気効果がある?

> なるほど。Tシャツを濡らして扇風機の当てると、水が蒸発して冷房に冷える。

> ん?

> どういうこと?

> ほら。よく路上に水を撒くといきなり周辺が涼しくなるだろ?

> あっ、なるほど。気化熱だな。

> そう。水が蒸発するときに熱を奪ってクーラーみたいに冷えるんだ。


ルルナが言ったぅ~!


「ええと、それでなんで景気効果になるの? 隆起ぃ」


「クーラーはそこら中に多量に使われてるぅ~! ただ、服を着るだけでクーラーと同じ効果があるなら、エネルギーの多量な削減になるぅ~!」


> Tシャツを濡らして扇風機を当ててみるとわかるバイ。


「なるほど。そりゃすげえぜええええええ。面白いね。それじゃあ、その服をネットで作って発表するってわけかい? 隆起の名で」


> ワンたちファンが作るばい。

> おもしろい。ソフィーナのファンの拙者たちも切り抜きは協力するです

> ぶらじゃー

> ぶらじゃー

> ソフィーナちゃんはアニメだから、サクラさんがぬれぬれのTシャツを着て

> おお。寒月サクラのぬれぬれTシャツですな

> 伊藤隆起プロデュース。イメージアップ戦略ですな

> パンティ

> パンティ


「それじゃあ、ファンの人お願いするぅ~! 雛形を作って世界に発表すれば、大勢の人がそのスライムハーピーシャツを拡散するぅ~! 名付けて、アクアキューツ。いい人だよ戦略ぅ~!」


GOぉーーーーー!


僕はその日、大勢のファンの力を使って、逃亡しながら新しい景気戦略になるTシャツを発表して、世界でまたしても壮絶にバズったぅ~!


ファンの人たちや、そのTシャツの効果に気づいた人が大量に切り抜きを作って、ネットで大量にばら蒔いたぅ~!


大勢の人がその斬新なTシャツに打たれて僕を見る目の変えたぅ~!


僕は日本ではアンチが多いけど、海外から多量のファンができるようになったぅ~!

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洗濯用品の物干し竿で、悪役令嬢Vtuberの幼馴染を助けダンジョンの最下層の最凶のカマキリ型のモンスターを倒し配信バズした僕は、本物のアイドルと公開生ライブでキスをして炎上し勢いで、ヤンデレ @merumo33

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