第18話 乙姫セリカ牙を剥く。

あーやる気が出るぞ。 筋トレちくちくやろ。


懸垂ッ! 懸垂ッ! 懸垂ッ! 伊藤ッ!


・・・筋トレをやると爽やかになる気持ち。・・・うおおおおお。


僕は浮かれていた。 死地を切り抜けて、やっと僕にも光が見えたかも。


ファンの人たちが騒いでいる。


> だ・い・か・ん・き

> きゅるるる。 伊藤きゅーーーーん♥ わああああい。勇者になったの~♥♥

> にゃああああああっ。すごいにゃああああっ。きゅーーーーん

> 伊藤くん。勇者になったね

.> 勇者っ。勇者っ。勇者っ。るるるるる

> かっこいいお尻

> 伊藤君すき

> にゃあああ。素敵だにゃあああああ

> 隆起く。ーーーん。わたし、すきぃーーーーーーぃ


勇者として認められるのは照れ臭いけど、それでも戦うものはいずれ勇者になりたいと思うし。


ただ、乙姫さんに無理矢理勇者にさせられたけど、バチカンはともかく、日本では僕を勇者と認める動きになってる。


このまま勇者になれば、僕を援助してくれるスポンサーもできそうだし。


スキルのない僕でも、武器の力を使ってなんとか強い冒険者として生きて行けるかもとか、そんな甘い願望を僕は持っていたんだ。


はぁ。・・・それが。!!!


突然やばいことになっちゃった。


ああ。自分の考えなしがうらめしい。


それは突然だった!!!!


きれいな黒の白のツートンのレディースーツと藍色のネクタイを締めた外人の女の人が学校で面会を求めてきた。


「ハーーイ。ボーーイ。ないすつ。ーみーちゅー」


「あ、あいきゃんのっとすぴーくいんぐりっしゅ。」


「わかってマスよ。伊藤クん。すぴーくじゃぱにーず」


彼女はUSSM(United States strongest ministry)と名乗って名刺を僕に渡して来た。


え? なに?


「あの。・・・いったいアメリカの方がなんの御用でしょう」


「まあいいにくいコト言いマスけど、覚悟いい? ボーイ」


「へ?」


「日本のお茶漬けを私は好きデス。てんぷら茶漬け」


「へ?」


「ちょっとしたジョークデス」


彼女は爽やかに爆弾発言を言った。


「ヘイ。ユー。アメリカの兵器を使ったでショウ。30億円要求しマスよ。勝手な兵器の借用ができるなんて世界に思ってもらっては困るデス。見せしめデスねー♪」


アメリカ大使館の人だった。僕に請求書を突き付けてきた。


そう。僕は前の戦いで、バーズグォリを倒すために、アメリカ国防省の衛星兵器であるパトリオットレンジを使ってしまった。


勝つためにはどうしょうもない手だったけど、いち早くそれを把握したアメリカは、僕に制裁を与えたんだ。


まじか?


思わず本が出た。僕はピンチになると本が体から飛び出すんだ。


ポン


https://kakuyomu.jp/works/16817330647990142992


僕は慌てて本をポケットに隠した。


「おう。本当に図書館栄養士デスね。まあ、ユーも日本の勇者になったのだカラ、稼ぐのをがんばるデスヨー」


僕が呆然と家で30億の借用書を持って面会を終える。


30億の借金に頭が混乱していた僕は困り果てて、玉石さんとともに家に帰ろうとした。


すると校門の前に黒のリムジンが止まっていて、乙姫セリカがきれいな微笑みを讃えながら降りてきた。胸が相変わらずぷるんぷるんと震えていた。


「お困りのようですね♥♪? 伊藤くん!私が助けてあげます♥!」(ぷるん♪ぷるるん♪)



母さんのことをすごく考えた。30億も借金を負って、そんな僕じゃ母さんの傍にいられない。


ただ、母さんの傍にいたい。守りたい。僕は僕の生活を壊したくないんだ。


ただ、どしたらいいんだろう?




そして、僕は縛られて、今、乙姫セリカに監禁されている。


場所は六本木のタワーマンション。雛沖地区にある芸能人と、IT企業家と、ダンジョン経営者が多く住む閑静な住宅街だ。


そこの最上階のセリカの隠し扉のあるプライベートルームに僕はいる。


プライベートルームは壁一面に僕の写真でいっぱいだった。僕が戦う姿、僕の制服姿、なんと、僕のエプロン姿の家での写真まで壁に貼られている。


僕はその壁の一枚にロープで縛られ、上半身は脱がされて、胸に乙姫セリカの指が這わされている。


濃厚な凶器にも似た熱烈な愛が。・・・


「好き♥好き♥私の王子様♥好き♥好きッ!♥好き♥好きですッ!♥好き♥私の王子様ッ♥好き♥好きッ!♥好き♥好きッ!♥好き♥私の王子様ッ♥好きッ・・・)


さわさわ。


乙姫セリカはその大きな巨乳をぶるぶると震わしながら、上気と陶酔の入り混じったきれいな赤い童顔のロリ顔で僕の体に触れる。


僕はロープで縛られて上半身裸。


さわさわ。


くそっ。なんで、身動き取れないッッ


「ああ・・・。きれいな体ですね。好き♥ 傷跡があるけど、美しい体です・・・。ああ・・・美しい。好き♥」(ぷるるん♪ぷるるん♪)


「ううっ、なんでいきなり監禁なんてするの? ああ。母さん、僕は汚れてしまった」


さわさわ。


「あなたをゆっくりゆっくり私のものにするためです。好き♥ 私だけのものに。身も心も・・・徐々に刻みつけてあげますよ・・・好き♥ 私を・・・ふふふふ」(ぷるるん♪ぷるるん♪)


「ひっ、やめてぇぇ。うぁあああああ。!!!・・・。母さぁああん。!!!」


さわさわ。


「ああ・・・きれいな声。その声も私のものです♥ 大好きです♥ 伊藤くん」(ぷるるん♪ぷるるん♪)


「だ、だめだったら、触らないでよ!! 僕の体に触れていいのは母さんだけ!!!!!!!!!」




いつまでもいつまでも、乙姫セリカの責め苦は続く。


乙姫セリカはなぜかそのアイドルの美しすぎる均整の取れた体を黒のボンテ―ジファッションで包み、その美しいきれいな顔を興奮で赤く上気させながら僕を責める。


大きなFカップの胸がレザーの中で、黒く揺れている。

(ぷるるん♪ぷるるん♪)


あ。乙姫セリカが僕の指を舐めてくる。


ぺろぺろ。


「ふふふ。伊藤くんは30億の私への借金があるんですよ♥?」(ぷるん♪ぷるるん♪)


ぺろぺろ。



・・・う、だめ。っ・・・だめだったらぁああ・・・


「ねえ。伊藤くん♥ あなたには30億を返す当てなんてないでしょう。私なら財産の半分を出せばあなたの借金を肩代わりできます♥」(ぷるるん♪ぷるるん♪)


ぺろぺろ。


「交渉なんて私たちには必要ないと思いませんか♥? 好き♥ あなたが今、私のものになったら、すべてがうまく行くんです。あなたが私の王子様になればいいんです♥ 大丈夫。辛いのは最初だけです・・・痛いことはしません♥ 好き♥ どうします?」(ぷるるん♪ぷるるん♪)


やめて! なんで僕の頬を舐めのおぉぉぉ!!! とろり。


「ふふふ。私と気持ちいいことまたしましょう♥ ? とろとろにしてあげますよ。!ねえ。あなたがお母さんとの生活を望むなら、私にすべてをゆだれる方がいいですよ? 好き♥」(ぷるん♪ぷるるん♪)


えっ?


ど、ど、ど、どうしよう。


母さんとの生活を考えたら、僕は乙姫セリカにすべてをゆだねるべきなんだろうか。?禁断の夜になっちゃいそうだよお。 ああぁああ。夜ががががっが。



乙姫セリカのファンの人が泣きながらビルの外で絶叫している声が聞こえた。


「うおおおおおおおおおお。伊藤ぉおおおおおお。お前やったなあああああああ。これで乙姫ちゃんとの仲は絶対的に進むぞおおおおおおおおお!」

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