第31話 人形と女神様との添い寝②

 アイside


 アイは影森の瞳を覗き込み緊張が解けたような感覚を感じた。


「……影森君、目を閉じて」


 アイは優しく影森に声を掛ける。


「……?」


 影森は無意識にアイの瞳を覗き込む。


「……私の瞳には何か写ってる?」


 影森の瞳をアイも覗き込む。


「……」


影森は緊張が解けたのか身体の力が抜けていく。


「私の目を見ながらで良いからゆっくり目を閉じて影森君」


 アイの優しさと甘い声で影森に声を掛けて影森の瞳を覗き込む。


「……」


 影森はゆっくりと瞼が自然と落ちていき目を閉じる。


「影森君の怖い者はここにないから目を閉じて大丈夫だよ」


アイは優しい声で影森の耳元で呟く。


「……」


 影森は気付いたら寝息をたてて眠りについた。


「ゆっくり休んでね影森君」


 アイは笑顔になる。


(さて抜けださ!?)


 不意に影森がアイに抱きつき始める。


(え?え?)


 アイは急に影森に抱きしめられてパニックになる。


「……」


 影森は寝息をたてて眠りについている。


(なんで?急に)


 アイは顔を赤くして落ちつかせようとする。


(はやく、抜け出さないと)


 アイは影森から離れようとする。


「……」


 影森は無意識なのか抱きつく力が強くなる。


(ちょ、ちょっと影森君、起きてるの?)


 影森の様子を見ると寝息をたてて気持ち良さそうに寝ている。


(ど、どうしよう)


 アイは困った表情を見せる。


(起こすのも可哀想だね)


 アイは影森の様子を見る。


「……?」


 アイは抱きつく力が弱まり影森の寝顔を近くで見る。 

 

「……」


 影森の寝顔を唇が当たるぐらいの距離に不意に近づいてしまう。


(……!!)


 アイは顔を赤くなり始める。


(やばい、やばい)


 顔の熱がこもり無意識に身体を離れようとするが離れることが出来ずにいる。


(……)


ゆっくりと呼吸して落ちつかせようとアイはする。


(……)


 影森の寝顔をアイは覗き込む。


(良い寝顔で可愛らしいな)


 アイは影森の寝顔を見て和やかな表情になる。


(ゆっくり眠ってね)


 アイも自然と瞼が閉じ始めて眠りについた。




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 どうも作者です。


 もし良かったら新作「感情を失った少年と女神。あなたの時間(人生)をいただきます」も連載していますのでよろしくお願いします。リンク↓です。

https://kakuyomu.jp/works/16817330667321843534

 

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