第27話 魔王様のおまけ、襲来

 蓮side


 ブザーを鳴ったのをアイはドアに向かって行き、蓮は電話をとる。


「もしもし」


「ハロハロ。蓮」

 

「霊歌ちゃんどうしたの?」


「忘れていたんだけど、おまけ送っておいたから」


「お、わざわざ連絡ありがとう」


機嫌よさげに蓮は答える。


「ただ、蓮には直接送ってはないのでよろしくね」


「え?誰に送ったの?」


「なっちゃんに送ったよ」


「あれ?なっちゃんの連絡先って教えたかな?」


「わたくし主催のお茶会した時になっちゃんを招待して教えて貰ったのよ」


「お茶会の話、知らないんだけど」


「そりゃ、なっちゃんにも口止めしたからね」


「ええ、良いな俺も誘って欲しかったな」


「次お茶会開く時に誘ってあげる」


「お、ありがとう」


「ただし、今からのイベントをこなしたらね」


「うん?どういうこと!?」


 蓮の左肩を誰かに強く掴まれる。


「あらあら、どうやら届いたようね」


「え?」


 恐る恐る蓮は後ろを覗きこむと眼鏡をかけた女性が作り笑いをして後ろに立っている。


「やっほーダーリン」


「……なっちゃん、こんな夜遅くにどうしたの?」


 蓮は冷や汗を出してやばい空気を感じて構える。


「これ、なにかな?」


 夏輝なつきは携帯画面を蓮に見せる。


「……ああ、これはね。霊歌ちゃんと一戦交えるところだった写真だね」


 冷や汗を拭き笑顔で蓮は答える。


「お互い裸で一戦交える?どう考えてもベッドに寝てるよね?」


 蓮の肩を掴む夏輝の手がギリギリと力強くなる。


「……なっちゃん、俺は(多分)ルールを守ってるから大丈夫だよ」


「ダーリン本当に?本当?」


 夏輝は威圧的な笑顔を見せる。


「……ふふふ、良い感じのイベントになったのでもう一つ言うと未遂ではないよ」


 霊歌の電話の声が聞こえたのか夏輝は殺意を出して蓮の肩を握り潰しそうな勢いで力が増す。


「霊歌ちゃん、嘘は行け!?」


 焦った表情を蓮は見せる。


「……ダーリン、嘘は行けないよ」


 気付いたら蓮の首に夏輝は手が回り掴んでいた。


「霊歌ちゃん、おまけにしては酷くない?」


 蓮は電話で霊歌に話をする。


「あら?蓮にとっては最高のおまけじゃないの」


霊歌はクスクスと笑い声が電話越しから聞こえる。


「ダーリン、霊歌ちゃんと楽しそうに話をしているね」


 蓮の首をギリギリとしめようと夏輝はする。


「なっちゃん、落ち着いて誤解だから」


「霊歌ちゃんから音声も届いていたよ」


 夏輝は音声を聞かせる。


「なっちゃん、これは霊歌ちゃんのいじわるだから?」


「言い訳は見苦しいよダーリン」


「俺は夏輝ちゃん一筋だから」


「あらあら、それじゃあ蓮の身体に聞くからそこのお二方は部屋から出て行ってくれないかしら」


 アイと雪花は夏輝の空気感に震えており逃げるように部屋を出ていく。


「ふふふ、イベントを終えた後に追加で情報は送るからね」


「……霊歌ちゃん、いじわるにもほどがあるよ」


「あ、なっちゃんには許可済だけど、電話は切ったらダメだからね」


「意味がわからないんだが?どういうこと?」


「なっちゃんには(わたくしを過去に傷者ににしたから蓮の苦しむ声を聞かせて)とお願いしたのよ」


「……霊歌ちゃん、嘘は」


「傷者にしたのは嘘じゃないしね」


「それじゃあダーリン、覚悟は決めてね」


「なっちゃん、これは霊」


 おもいっきり首を締め付けていき蓮は意識を失いかかる。


「それじゃあ身体に刻みつけて上げるからね」


「……は、はい」


 意識が朦朧となりながら蓮は答えた。


「蓮の叫んでいる姿を見たいな」


 霊歌の声を聞き終え、蓮は夏輝のお仕置きタイムが始まる。


 この後、どうなったかはご想像にお任せします。


 


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 どうも作者です。


 もし良かったら新作「感情を失った少年と女神。あなたの時間(人生)をいただきます」も連載していますのでよろしくお願いします。リンク↓です。

https://kakuyomu.jp/works/16817330667321843534

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