第23話

昼休み


 「友!!」

 思わず全神経がビクッとする。


「・・・どうしたんですか?三奈さん」


「お昼一緒に食べよう」

 (またあの時のように倒れる所見させてよ)


「・・・そ・・・その食べる約束をしてまして」

花江さんと約束してるのは本当だし、三奈さんとはもう余り食べたくない。また急に倒れるとか嫌だ。


「・・誰と?」

 (何?私と食べれないって言うの?)


怖!!怖い、怖いよ、助けて花江さん。


「・・・っ!花江さん・・・です。」


「何で、そんな奴より私と一緒に食べようよ」

 (私より花江を選ぶって言うの?)


「・・・そっそれは」


「友!!」


「花江さん」


「・・・花江」

 

 花江さん来てくれたんだね。


「遅いと思ったから、やっぱり」

 前の授業は選択授業で教室が違う、だから現地集合だったけど走って来てくれたみたいだ。


 ありがとう、本当にありがとう。今すごく困ってたの


「やっぱりって何?」


「友は私と約束してた。だから三奈は今日は別な所で食べて」


「はぁー??私が友と一緒に食べるんですけど」    

 (アンタ・・・何様のつもり?)


「・・・」


「とりあえず、普通に考えて約束してた方が優先だろう。行くよ!友!」


「うん」


「あ、私も一緒にいく」


「私は別に良いけど、屋上だよ」


「・・・っ」


三奈さんはそこで立ち止まった。

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