第10話

友達が私を心配してやって来てくれた。


 「友くんさ、完全に私達のことを見てビビってたよ」


「そうだね。」


「どうするの?」


 「どうするって?」


「今、話しかけても逆効果ってことだよ。」


「・・・そうだね。」


「なら、今日はもう話さない方がいいんじゃん。せめて病院くらいゆっくりさせてあげようよ。」


「中根さ、友に優しくない??」


「えっ?」


「いや、前まで友のこと平気で虐めてた側じゃん」


「いやいや、誤解しないで別に狙ってるとかじゃないから」


「ふーん、本当に?」


「ホント、ホント」


「うんうん、大丈夫。大事な幼馴染を奪ったりしないから」

中根は全力で頭を上下に振る。


 「でも、優しいのはなんで?」


「それは、三奈が優しくしてるからだよ。」


 「・・・そうなのね」


「そうだよ!だから安心して」


「・・・それにしては」


「しつこいなぁ!!」


ーーーーーーーーーー


 友はすぐに退院したこともあり、中根の言う通り退院するまでは病院に行かなかった。


 登校中友は元からよく私を見かけると、本人はバレて無いつもりなのか、ルートを変える。


 いつもなら、追いかけるが流石に今日は出来ない。


 でも友が学校に来てくれるだけ、安心する。


ーーーーー

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