魔法剣士の片手剣術無双 ~松葉杖をついた魔法剣士ですが、女ギルド長に超スキルを引き出してもらい最強になったので、ライバル剣士たちを片手で無双します~
第9話 その頃、勇者ドルガーは③【勇者ドルガー視点 & ざまぁ回】
第9話 その頃、勇者ドルガーは③【勇者ドルガー視点 & ざまぁ回】
ドルガーたち魔物
「あんたら、墓地の
ドルガーが自信満々で声を上げると、新聞記者たちは、「おまかせください!」と言い、
「バルドン、右に行け! ジョルジュ、氷属性魔法の準備をしておけ。
ドルガーはメンバーに指示する。
ポイズン・ビッグトードは、牛三頭分の大きさの大カエルだ。
ドガシャアッ
ポイズン・ビッグトードは墓を壊し、ドルガーをにらみつけると、大きく
巨体で、ドルガーを押し
「へっ、力まかせで、オレらにかなうわけないぜ。このCランクモンスターが!」
ズバアッ
ポイズン・ビッグトードが飛び上がって体を浴びせてくる瞬間──。ドルガーは
ポイズン・ビッグトードの胴体は二つに切り裂かれ、そのまま宝石に変化してしまった。
魔物は魔力を
「や、やったぜ」
ドルガーが声を上げたその時──。
『警告します。ドルガー・マックスさんから、ダナン・アンテルドさんの【ユニークスキル・幸運の
また、ドルガーの頭の中で、奇妙な声が響いた。
くそっ、何だってんだよ。うるせぇ声だ! 黙れ!
しかし──。
グニャアッ
ドルガーの背後で、気味の悪い音がした。
ジャイアント・ローパーだ!
「な、なんだと。グレーザー墓地に、Aランクの魔物がいるのか? 聞いてねえぞ」
バルドンが目を丸くして、声を上げた。
「く、くそっ! 動けねえ!」
それを見たもう一匹のポイズン・ビッグトードが、ドルガーに向かって口から毒液を吐いてきた。
ビッシャアア!
「う、うぎゃあっ!」
ドルガーが全身に毒液を浴び、叫び声を上げる。
「ドルガー! 大丈夫か」
バルドンが駆けつける。
「ど、毒が! 毒が……。ジョルジュ、解毒魔法は!」
「い、今……やります!」
しかし、ジョルジュが魔法を放とうとしたとき、後ろからもう一匹のジャイアント・ローパーが襲ってきた。
ガシイイッ
ジャイアント・ローパーは、ジョルジュを
「こ、こいつ、僕の魔力を吸っている! 解毒魔法が放てない!」
ジョルジュは叫んだが、ドルガーも声を荒げた。
「な、なんだとおおおっ! ジョルジュ、てめえ、早くしろ。オレが毒で死ぬだろうが!」
「む、無理です。魔力が
一方、バルドンは魔物
ジョルジュは何とか残った魔力で、火の魔法を放ち、ジャイアント・ローパーを焼き殺した。ジャイアント・ローパーも宝石に変化した。
「ジョルジュ! 解毒剤があるだろ、いつも持ってきてるヤツ」
ドルガーが声を上げる。
「げ、解毒剤? あ、ありません」
「バカ言うな。いつも持ってきてるだろうが!」
くそ、スケルトン・ナイトがまた向こうからやってくる。何匹いるんだ?
ジョルジュは訴えるように言った。
「荷物持ちのダナンをクビにしたから、忘れちまいました! あいつなら解毒薬をいつも常備していたので……」
「な、く、くそおおおっ!」
なんと! こんなところで、あのクソ弱い荷物持ちのダナンの重要性を、再認識するとは。
ドルガーはなんとか、後ろに張りついていたジャイアント・ローパーを、剣で切り裂いた。
「はあっ、はあっ」
ドルガーは
「あ、あの~」
新聞記者のゲイリーが、おずおずと
「解毒薬なら、持ってきていますが。妻に魔物退治だから、と持たされて……」
ドルガーはその解毒薬をひったくると、グイグイ飲んだ。
「くそ!」
だが、なんで新聞記者なんかに助けられなきゃなんねーんだよ!
「ドルガーさん! 空を見てください!」
う、うおおおっ!
巨大な真っ黒い魔物が、空を飛んでいる。
「ダークドラゴンだ!」
バルドンが声を上げた。
「え、SS級モンスターだぞおおっ!」
「ち、ちきしょう! な、何でこんなときに?」
ドルガーがそう叫んだとき──。
『警告。ドルガー・マックスさんから、ダナン・アンテルドさんの【ユニークスキル・幸運の
再度、ドルガーの頭の中で、例の奇妙な声が響いた。
「うっせえんだよ!」
ドルガーは、自分の頭の中の声に怒鳴った。
「逃げるぞー! バルドン、ジョルジュ!」
「く、くそ、マジかよ。オレらAランクパーティーだぞ」
バルドンは悔しそうに言った。
グオオオオオオッ
ダークドラゴンが大口を開けて、空から火を吐こうとしている。
「火にまきこまれるぞ! 墓地から逃げろっ!」
ドルガーは新聞記者たちを突き飛ばして、墓地からさっさと逃げていった。バルドンやジョルジュも後に続く。
新聞記者二人は顔を見合わせていたが、「なんだ? ひどい魔物
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