Episode:7 海の見える露天風呂にて(お風呂/シャンプー)②



「さてと、背中はこんなもんかな。流していくね」


//蛇口をひねる音

//シャワーの音(弱)


「このまま、髪を洗っていくよー! いぇーい! 準備はいいかー!」


「なんて、パリピなノリはさておき、真面目な解説をすると……」


「海に入ると、髪ってすごくきしんじゃうでしょ?」


「だから洗い方にコツがあるんだ」


「よーく聞きな」


//ここからゆっくり、諭すような口調でお願いします


「潮風で髪がごわついちゃうのは、塩分が髪の水分を抜くせいなんだ」


「だからまずは、ぬるま湯でゆっくり、丁寧に塩分を流してあげるの」


//シャワーの音(強)

//イサナが主人公の髪を揉む、くしゃくしゃという音(長めに)


「……うん。これくらいでいいかな。ちゃんと塩分はとれたと思う。」


「ふふっ。それにしてもあんたって洗われてるあいだ、何も言わないんだね」


「なんだかでっかいワンちゃんを洗ってるみたい」


「……あ、気分悪くした? ごめんごめん」


「あたしが言いたいのは、あんたが可愛く思えるってことだから」


「だから気にしないで、スマイルスマイル! にゃはは!」


「……ってことで次はシャンプーだよ」


「ところでですね、このシャンプー……」//深刻そうに


「実は……」//深刻そうに


「なんと……」//深刻そうに


「あたしが開発したスペシャルな一品なのです!」//明るく


「ん? どうしたのさ、そんな『一安心』みたいな表情しちゃって」


「シャンプーにやばい成分でも入ってるかと思った?」


「あたしがあんたに危害なんか加えるわけないでしょ」


「あんたのこと、洗ってあげちゃうくらいには気に入ってるんだからさ♪」


「……話を戻すとこのシャンプーと、次に使う予定のコンディショナーはね」


「あたしが眷属けんぞくたちにお願いして作ってもらった……」


「海辺に住む人のお悩み解決に特化したものなんだよ」


「これを使うと、どんなに海水で髪が傷んでも、サラサラヘアーに元通りになるんだから」


「あとすごくいい匂いがする! これもめちゃ重要!」


「さてと、シャンプーを……」


「手ににゅーっと出して、泡立てていく……」


「くしゅくしゅ……」


「くしゅくしゅ……♪」


「ん~! やっぱりシトラス系のいい匂い! 爽やかで夏っぽい~!」


「あんたに似合うと思ってたけど……やっぱりあたしの見立ては間違ってないみたい」


「ほんとに……すぅ……いい匂いだよ」//途中で主人公の首筋を嗅いで



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