未知と闘争としての世界

２００２年、あらゆることが「解明」され、今よりも発展も衰退もしない安定に支配された地球。
人類のほとんどは気づいていないが、異世界人(ビジター)がすでに往来しており、その一部は侵略と同化を試みていた！

異世界人を殺し、地球の安定を守るために動いている組織があることを、当然あなたも知らないだろう。
彼らは心の領域──つまり感情さえ、「解明」と「分解」をすることに成功し。
私は「愛情」を奪われて、その組織で死ぬまで働くことになっている。

「私たち、いつか仲良くなれたらいいね！」

あの日あの子が笑っていた理由がわからないのは、私が欠損しているからだけれど。
それでもあの笑顔を「解明」してやるために、私は殺すと決めていた。